肥満、糖尿病、高血圧… 脂肪肝から肝硬変、肝がんへ 認知度低く見過ごしも
肝臓疾患といえば、お酒の飲み過ぎかウイルスが原因というイメージが強いが、最近は飲まない人でも、肥満や糖尿病などが原因で脂肪肝になったり、重症化して肝硬変や肝がんにつながるケースが増えている。「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD=ナッフルディー)」と呼ばれる。
正しい知識を持って、肝臓の状態を点検しよう。 (野村由美子)
NAFLDの多くは、単純性脂肪肝と呼ばれるもので、そのまま肝炎や肝がんなどに移行することはないが、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まるため、脂肪を蓄えない生活を心掛ける必要がある。
しかし、脂肪の過酸化や鉄分の蓄積などの要因が加わると、炎症や組織の線維化が起こるNASHになっていく。
現在2割以上がNASHになっていると考えられる。
しかし、脂肪の過酸化や鉄分の蓄積などの要因が加わると、炎症や組織の線維化が起こるNASHになっていく。
現在2割以上がNASHになっていると考えられる。
「ウイルス性以外の肝がんが、過去10年で倍に増えているが、この間、アルコール消費量は変わらない。NASHからの移行が多いのでは。生活習慣病の増加に伴い、今後確実に増えていくだろう」と岡上院長は分析する。
患者は男女差はあまりないが、女性は閉経を過ぎるとNASHの割合が高くなる。
最近は、子どものNASHの増加も問題視されている。
最近は、子どものNASHの増加も問題視されている。
治療は原因によって異なる。
糖尿病や肥満、高血圧など原因となった疾患を特定し、それを治療することが基本になる。
肝硬変を防止する必要がある場合は、線維化抑制剤を投与する。
患者の病態により治療法が異なるが、治療効果を挙げるにはいずれも早期発見が重要だ。
糖尿病や肥満、高血圧など原因となった疾患を特定し、それを治療することが基本になる。
肝硬変を防止する必要がある場合は、線維化抑制剤を投与する。
患者の病態により治療法が異なるが、治療効果を挙げるにはいずれも早期発見が重要だ。
しかし、まだ内科医の間でもNAFLDの認識は低く、糖尿病や高血圧などの治療で内科に通院していても、それぞれの病気のチェックだけで肝臓は見過ごされることもある。
岡上院長は「まずはこの病気の存在を知ってほしい。肥満や高血圧、糖尿病などの人で、特に思い当たる原因がないのに肝機能検査値が悪くなっていたら、NAFLDやNASHの可能性が高い。たかが脂肪肝と侮らず、専門医にかかってほしい」と話している。
日本肝臓学会のホームページに全国の専門医が掲載されている。
日本肝臓学会のホームページに全国の専門医が掲載されている。
NAFLDの予防策は、多くの生活習慣病の予防と同じく栄養バランスの良い食事、適度な運動が基本。夜遅くに食事をしてすぐに寝るのが最も脂肪を蓄えやすいため、注意が必要だ。
NAFLD=nonalcoholic fatty liver diseaseの略。
「非アルコール性」とは、飲酒習慣がないか、1日1合(ビール大瓶1本)以下しか飲まない人を指す。
<私的コメント>
NAFLDとNASHの(概念の)の違いが理解できましたでしょうか。
NAFLDとNASHの(概念の)の違いが理解できましたでしょうか。
<番外編>
= インフルワクチン 猛暑で生産遅れ =
#ニワトリ夏バテ、原料の卵不足
流行期を前に、インフルエンザワクチンの予防接種が今月から始まった。
しかし今年は、夏の猛暑のためワクチンの生産が遅れている。
原因は、ワクチン製造に使われる鶏卵を産むニワトリが「夏バテ」し、卵の質や量に影響したためだ。
= インフルワクチン 猛暑で生産遅れ =
#ニワトリ夏バテ、原料の卵不足
流行期を前に、インフルエンザワクチンの予防接種が今月から始まった。
しかし今年は、夏の猛暑のためワクチンの生産が遅れている。
原因は、ワクチン製造に使われる鶏卵を産むニワトリが「夏バテ」し、卵の質や量に影響したためだ。
インフルエンザワクチンは、ウイルスを有精卵の中で培養させた後、増殖力をなくしたもので、使用される卵は重さや形などに厳格な規格がある。
しかし、今年は規格に合致した卵の生産量が減少。
国内でワクチンを生産している4メーカーのうち3メーカーが「猛暑で生産に影響が出ている」としている。
しかし、今年は規格に合致した卵の生産量が減少。
国内でワクチンを生産している4メーカーのうち3メーカーが「猛暑で生産に影響が出ている」としている。
あるメーカーの担当者は、養鶏場から届く卵の数が減少したとし、「規格の卵を1日1個産むはずが2日に1個という状況」と話す。このメーカーはワクチン700万本を11月初旬までに出荷する予定だったが、11月下旬までかかる見通しという。
別のメーカーも、生産に2週間程度の遅れが出ているという。
ワクチンの元となるウイルスは毎年国立感染症研究所からメーカーに譲渡されるが、このメーカーの担当者は「今年はウイルスの働きも弱く、ダブルパンチだ」と漏らす。
ワクチンの元となるウイルスは毎年国立感染症研究所からメーカーに譲渡されるが、このメーカーの担当者は「今年はウイルスの働きも弱く、ダブルパンチだ」と漏らす。
卵を生産しているAさんは「暑さでニワトリが食欲をなくし、卵のサイズが小さくなって規格から外れてしまった」と説明。
Aさんによると、有精卵の生産はワクチン生産計画に合わせて1年以上前からひよこを育てるなどの準備が必要で、「急には増産できない」という。
Aさんによると、有精卵の生産はワクチン生産計画に合わせて1年以上前からひよこを育てるなどの準備が必要で、「急には増産できない」という。
厚生労働省血液対策課は「今年はワクチンの生産量を増やしており、実質的に影響はない」としている。ただ、市民に予防接種を呼び掛ける立場の自治体担当者の間には「『ワクチンがまだ届かない』と医療機関から相談があった」などの声もあり、一部で若干混乱が生じたとみられる。
<私的コメント>
出入りの薬品卸業者からは「今年の孟夏で産んだ卵がたくさん腐ってしまった」と聞いていました。
暑くて産む数が減っていたのですね。
出入りの薬品卸業者からは「今年の孟夏で産んだ卵がたくさん腐ってしまった」と聞いていました。
暑くて産む数が減っていたのですね。
読んでいただいて有難うございます。
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