手足の荒れ

手足の荒れ、「冷え」が犯人 マッサージで血行改善

冬は肌荒れが起きやすい季節。
特に手や足はかゆみや痛みを伴うひび割れやあかぎれなどが起きやすい。
手足の荒れは乾燥に加え、「冷え」も大きく関係しており、マッサージで血行をよくすることで改善が見込める。
さらに市販薬を活用すれば、手足の健康を保ち、治療効果も期待できる。
乾燥する季節を乗り切るための手足のケアの方法にはどんなものがあるだろう。


水分奪う水仕事
東京都在住の主婦(62)は、毎年冬になると手や足の肌荒れに悩む。
「指先や足の裏が硬くなり、そこがひび割れて水仕事の際などは痛くてたまらない」という。
かゆみもあるため、かいてしまい血がにじむこともある。

冬の肌のトラブルの要因はなんといっても乾燥。
水分が失われ肌のバリア機能が低下したところに、外からの刺激をうけると荒れの原因になる。
生活の中でよく使う手足が荒れやすいのはそのためだ。
特に水仕事の場合、手に付いた水が蒸発する際、肌に含まれる水分まで奪っていくため、かさつく原因になる。
ひどくなるとカチカチになった皮膚が割れ、ひび割れやあかぎれなどを引き起こす。

ただし、原因は乾燥だけではない。
冷えと手足の荒れが大きく関係する。

ユースキン製薬が男女約800人に調査したところ、かかと荒れがある人のうち約8割が「冷えの自覚がある」と答えた。
冷えは血行不良などが一因で起こる。体の末端にある手や足は特に、血流が滞りやすい。
血行が悪いと新陳代謝も落ちるため、荒れがおきやすく、改善しにくい。
冷えがあると、治癒しても同じような症状が起こる可能性がある。

冷えと肌荒れを同時に改善するため、効果的なのがマッサージだ。
ハンドクリームなどを使いケアする人も多いが、ただ塗るだけでは十分とは言えない。
マッサージを行うことで、クリームの効果も高めることができる。


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ふくらはぎ重視
手は仕事の合間でもクリームを塗ることができるが、脚のケアはなかなか難しい。
自宅での日々の手入れが大切になる。
脚の血行促進や肌荒れ防止のために、特に大切なのが「ふくらはぎのマッサージ」だ。
ふくらはぎは血を送るポンプのような役割を果たしており、もむことでその機能を高めることができるという。

簡単にできるマッサージの方法を左の写真で説明した。
寝る前や入浴後にやると効果が高い。
足裏のケアも行う場合は、かかとや指の付け根、側面にクリームを塗り、両手の親指で押すようにもむと効果がある。
手にハンドクリームを塗る際もマッサージが有効。指を付け根から先に向かって引っ張った後、ツメの側面をつまむように刺激する。
指の間は両手を組み、クリームをなじませるといい。

日常のケアや症状が軽度である場合、市販のハンドクリームを使用することも多い。
ただ、薬局など店頭では数十種類の市販薬が並んでおり、迷うこともあるのではないだろうか。

市販のハンドクリームには緩和したい症状に合わせ「ビタミン系」「尿素系」「かゆみ止め系」「保湿系」の4タイプに大別される。
様々な症状に効果があるように複数の成分を配合してあるものも多いが、特徴のある商品も多いので、自分が緩和したい症状や効果を見極めることが必要だ。

例えば、保湿効果のほかに、血行の促進を狙うなら「ビタミンE」の入ったビタミン系の商品が向く。
乾燥などによるかさつきが気になるなら、水分や油分を多く含む「保湿系」の商品を選ぶといいだろう。


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気軽に使いがちなハンドクリームだが注意点もある。
角質化した皮膚を溶かす働きのある尿素系の場合、即効性は高いが「皮膚が薄い場所に使用するのは厳禁」だ。
かゆみ止め系は傷口を伴う個所に使うと、しみることもあるため避けた方がいい。
尿素系やかゆみ止め系の商品は5日程度使っても改善しない場合、医師に相談する方がいいだろう。


手仕事の後、水分・油分補給を
乾燥する季節には、普段から手足のこまめなケアが欠かせない。
夏と冬との気温差が激しいと冬に肌のトラブルが起きやすい。
猛暑だった今年は特に注意が必要だ。

水仕事以外に、紙やパソコン操作などでも手の水分は失われていく。
指先が硬くなり、手のひらがかさついてきたら、要注意。そのままにしておくと重症化することもある。
手洗いや手を使う仕事をした後は、ハンドクリームなどで水分や油分を補う習慣を身につけたい。
普段から木綿の手袋などを着用し、保湿するのも効果的だ。

また、入浴の際には湯の温度に注意したい。
寒い冬は熱い風呂やシャワーが恋しくなるが、42度以上のお湯は肌が乾燥し、かゆみが生じやすくなる。
体はしっかりと乾いたタオルでふき取り、乳液などを使い乾燥を防ぐことが大切だ。

出典 日経新聞・Web刊(日経プラスワン) 2010.10.30(一部改変)
版権 日経新聞


’’’<番外編>’’’
’’’5人に1人がもう禁煙断念 たばこ値上げ1カ月で調査’’’
10月の値上げをきっかけにたばこをやめた人のうち、2割の人がすでに禁煙をあきらめたとの調査結果を、インターネット調査会社マクロミルが8日、発表した。
再びたばこに手を出してしまうのは、禁煙から「3日目」が最も多かった。
禁煙について「1本も吸わずに続いている」と答えたのは62%で、「何度か吸ってしまったが続いている」が18%。一方、「あきらめた」は20%に達した。
<私的コメント>
JTもホッとするような結果です。

出典 excite.ニュース 2010.11.8



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三岸節子 《飛ぶ鳥(火の山にて)》(軽井沢)1962年(57歳) 
http://ameblo.jp/kaigalin/entry-10586094185.html



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