生食用の肉に新基準、罰則も…厚労省方針

焼き肉チェーン「焼肉酒家○○○」の店舗で起きた腸管出血性大腸菌「O(オー)111」による集団食中毒で死亡者が相次いでいる問題を受け、厚生労働省は5日、生食用の肉について食品衛生法上の基準を新たに設け、基準を満たしていない生食肉を提供した場合の罰則を設ける方針を固めた。

現行の生食用の肉に関する衛生基準には法的な強制力がなく、基準に違反しても実際に食中毒事故が起きなければ営業停止などの処分ができなかった。
このため厚労省食品衛生法上の基準を新たに設けることで、基準を満たさない生食肉を提供した場合は、商品の回収や廃棄、営業停止などの行政処分の対象とし、刑事罰の適用も検討する。

また、強制力のある新基準が設けられるまでの間、飲食店などが現行基準を満たしていない生肉を提供しないよう、都道府県などに監視強化を求めるとともに、実際にユッケなどを提供している店の実態や、基準を守っているかどうかを調査するよう通知した。

厚労省によると、5日までに焼肉酒家えびすの店舗で食事をした計79人に食中毒の疑いがあり、うち4人が死亡、23人が重症となっている。

出典 読売新聞 2011.5.5
版権 読売新聞社


<私的コメント>
厚労省は、牛や馬の肉などを生で食べるための処理方法について、98年に基準を設けて指導してきました。
しかし、この指導には罰則がないことから、基準を満たす牛肉が出荷されていないにもかかわらず、飲食店ではユッケなどの生肉が出されていた現実があります。


<2011.6.15 追加>
生食用牛肉・馬肉の衛生基準 飲食店の半数満たさず
今年5月時点で生食用の牛肉と馬肉を取り扱っていた全国の飲食店計1万4708施設のうち、7622施設(51.8%)が厚生労働省の衛生基準を満たしていなかったことが14日、分かった。
食肉処理業や食肉販売業も3分の1は衛生基準を満たしていなかった。
立ち入り調査を実施した自治体は販売を中止するよう指導したという。

焼き肉チェーン店の集団食中毒を受け、厚労省が全国の自治体に立ち入り調査を求めていた。

同省によると、5月時点で飲食店は77万4352施設。うち1万4708施設(1.9%)が生食用の牛肉や馬肉を提供していた。

7622施設が満たしていなかった衛生基準の項目は「大腸菌などの自主検査を実施していない」が6663施設(87.4%)で最も多かった。
次いで「器具の洗浄消毒に83度以上のお湯を使っていない」が3873施設(50.8%)、「トリミング(表面の削り取り)処理ごとに、器具の洗浄消毒などを実施していない」が2607施設(34.2%)の順。

都道府県別にみると、和歌山では生食用を提供していた全171施設が衛生基準を満たしていなかった。
熊本は提供施設が1594施設と最多だが、満たさなかったのは85施設(5.3%)で最も割合が低いなど、ばらつきが大きかった。

出典 日経新聞 Web刊 2011.6.14
版権 日経BP




イメージ 1


2011.5.4撮影
左手に見えるのが蓼科山
昨年の夏、この山に登りました。
結構きつかったです。
苦労して登った山だけに親近感が湧きます。
湖は白樺湖
スキー場のゲレンデには残雪があります。
天気はよかったのですが、黄砂の影響でしょうか、今ひとつ遠望がききません。

皆さん、連休中はどうされましたか。



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