じんましん 原因不明が大半

「じんましん」の患者さんは私のような内科開業医の日常診療にも結構来院されます。
原因がはっきりしないことが多いのですが、大人では甲殻類(エビ、カニなど)を食べた時にでることがあります。
慢性では金属アレルギー(義歯、ピアスなど)やピロリ菌などう疑います。

以下は新聞記事からです。


じんましん 原因不明が大半、服薬で改善

じんましんに悩まされたことがある。
かゆくてたまらず、夜中に足をかきむしった。
「食物アレルギー?」「太陽にあたったせい?」あれこれ考え、皮膚科で検査もしたが、原因は分からなかった。
あとで知ったことだが、実は、じんましんは原因不明のものが圧倒的に多いそうだ。

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関東中央病院(東京都世田谷区)の日野治子皮膚科部長によると、じんましんは1~2割の人が一生に一度は経験するという。

突然、蚊に刺されたような赤いふくらみが皮膚にでき、円形や線状などいろいろな形や大きさになる。
大抵はひどくかゆい。
一つ一つの発疹は数十分から1日くらいで消え、色素沈着などの跡が残らないのも、じんましんの特徴だ。

発症から1カ月以内のものは急性、それ以上繰り返すものは慢性に分かれる。
子どもは比較的、短期間で治る。
一般的には、夕方から明け方にかけて悪化しやすい。

じんましんは何らかの理由で、皮膚の下にある特定の細胞(マスト細胞)から主にヒスタミンという物質が出て起こる。
原因は、食べ物、薬、感染、日光、寒さ、摩擦など。原因に過敏な体質や体調などにより発症するとされる。

ウイルス性肝炎や膠原病などの症状として現れることもあるが、日野さんは「じんましんの7、8割は原因不明です。特に慢性では原因を特定できない患者さんが圧倒的に多いのです」と説明する。

なぜマスト細胞が活性化されるのかも、十分には解明されていない。
身近ではあるが、まだなぞの多い病気なのだ。

それだけに手がかりをつかむため、問診は重要だ。
発症時に何を食べたか、どこで何をしていたか、発熱や倦怠(けんたい)感などの体調不良はないかなどを医師に伝えよう。

疑わしい原因があれば、血液検査や皮膚テストなどで確認し、原因と分かった物質や状況を避けるのが治療の中心だ。


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一方、原因不明のじんましんは主に飲み薬で治す。
広く使われるのは抗ヒスタミン薬だ。

日野さんは「眠気などの副作用が強いと感じたり、効果がみられなかったりしたら、別の抗ヒスタミン薬を試します。量を増やしたり、2種以上を組み合わせたりすることもあります」と説明する。その上で「何年もかかる場合もありますが、必ずよくなるので気長に治療を続けましょう」という。

特に慢性じんましんでは、症状が消えたあとも、しばらくは薬を飲み続けるのが大切だ。

杏林大学の塩原哲夫教授(皮膚免疫学)は「薬を急にやめると再発しやすいので徐々に減らします。自己判断でやめないように」と助言する。疲労やストレスはじんましんを誘発し、悪化させる。疲れをためず、上手なストレス発散を心がけよう。(内山美木)


■相談ナビ
小麦などを食べてすぐに運動すると出るじんましんは呼吸困難などを伴うことも。
じんましんの原因や種類は、日本皮膚科学会のサイト内に詳しい。
http://www.dermatol.or.jp/qa/qa9/index.html

まぶたや唇が腫れる特殊なタイプ「血管性浮腫」も解説している。

出典 asahi.com 2011.5.26
版権 朝日新聞社



<福島第1原発>東電社長、地震当日は夫人同伴で奈良観光
東日本大震災が発生した3月11日前後の清水正孝東京電力社長の行動が27日、毎日新聞の取材で明らかになった。
東電が説明していた「関西財界人との会合のための出張」とは異なり、奈良・平城宮跡東大寺の修二会(しゅにえ)(お水取り)見物が主で、平日に夫人、秘書同伴という観光目的の色彩が極めて強く、業務に相当するような公式行事はなかった。
東電は清水社長の夫人同伴の関西出張を認めておらず、東電側の隠蔽体質が改めて浮き彫りになった形だ。

毎日新聞の取材に対し東電は「清水社長の日程は、相手のいることなので公表できない。
否定も肯定もしない」と答えるだけで、詳細を明らかにしていない。

■この間、東京電力福島第1原発は冷却装置が機能せずに炉心溶融メルトダウン)が進み、チェルノブイリと並ぶ最悪の原発事故に発展した。

毎日JP 2011年5月28日 01時33分 (2011年5月28日 01時52分 更新)
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20110528/Mainichi_20110528k0000m040139000c.html



他に
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