もみ出し&マッサージの実力

もみ出し&マッサージ ホントの実力大検証!

みんなが大好きなマッサージ。
コリがほぐれ、とっても気持ちいい!
ところが、さらなる効果があると言う情報が。
「脂肪が減っちゃう?」「高血圧が治っちゃう?」「認知症の症状が改善しちゃう?」
それはホントなの?

そこで、ガッテンが徹底検証。
すると!
「脂肪もみ出し」にはちゃんとやせる効果がある一方、ちょっとガッカリな事実があることも判明!
また、マッサージは「高血圧にいい可能性がある」とか、さらに、「認知症の症状を改善させちゃう」
目からウロコのコツがあることも発見!

番組ディレクターからひとこと
自分の体をどんどん触ってみよう!

個人的にジョギングをよくしていますが、同じ距離を走っても、悲しいかな年々、疲れが取れにくくなるのを感じます。

そこで、始めたのが「ふくらはぎのマッサージ」。
すると予想外!疲労回復だけではなくなんと体全体の調子がよくなってきました!
これはなんだ?

調べてみると、体の一部をもみほぐしただけでも、体全体の血流が上がるという研究がたくさん見つかりました。
例えば、右手だけもんでも、足先まで血流が上がり、体温も上昇するそうなんです!
確かに、ふくらはぎのマッサージで全身がポカポカ。

それほど強くもまなくても、全身の血行をよくする効果はあるとのこと。
まめに自分の体を触ることが、“たぶん”健康につながるのだろうと感じています。


脂肪もみ出しでホントにやせるの?
プロのエステティシャンの協力で、ちまたでよく見かける「脂肪もみ出し」の効果を実験。
人気の「じっくり温浴」「アロマオイル」「高周波マシン」を組み合わせてみました。

するとすべてのコースで、下腹部が3~4cm、太ももでは1~2㎝ものサイズダウンに成功しました。
かなり脂肪分が減ったのかと思いきや、調べてみると体脂肪はほとんど変化ありませんでした。
では、なぜサイズダウンしたのでしょうか?

実は減っていたのは水分。90分のコースで1~2㎏も水分が減っていたのです。
もみ出すことで血流がアップ、むくみが取れて、水分が汗として流れ出ることで一時的にサイズダウンしていたのです。
今回「脂肪もみ出し」で直接、脂肪が減るという事実は確認できませんでした。

※ただし、一時的にやせることでダイエットのモチベーションが高まり、食べる量を減らしたり、運動を増やすようになる、という間接的な効果はあるかもしれません。

最新研究からわかったもむ効用とは?
脂肪をもむことの効用に関する、注目の研究があります。
脂肪細胞を伸縮させると、脂肪分をため込みにくくなると言うのです。
ただし、条件は「脂肪をため込む前の小型(未分化)脂肪細胞の場合」だけ。

つまり、小さな脂肪細胞をたくさん持つやせたタイプの人が脂肪をもむと、太りにくくなる可能性があるというのです。
ただ、食べ過ぎが続けば、もまなかった部分に脂肪がつきアンバランスな体型になってしまうかもしれません。(人への影響は研究中です)

いずれにしても、一度増えてしまった脂肪をもむだけで減らすというのは現実的ではないようです。

マッサージで血圧は下がるの?
マッサージをすることで高血圧が改善するという情報がありました。
提唱した研究者は「健康のためには動脈をマッサージするとよい」として自ら実行して血圧も安定させたと言います。
ところが、科学的な実証はされていませんでした。高血圧の専門家は「今のところ非科学的だ」と語ります。
果たして効果はあるのでしょうか?

調べてみると、マッサージのように動脈の内皮細胞を伸縮させると、血管を広げるNO(一酸化窒素)が生まれることがわかりました。
血管が広がれば血圧は下がります。

そこで、血圧が高めの20人に協力してもらい、3週間、毎日15分マッサージをする実験をしてみました。
その結果、マッサージグループは対照グループに比べ明らかに血圧が下がることがわかりました。
高血圧の専門家は「薬などと併用する補助治療としていい可能性がある」とコメントしました。
※高血圧の治療を行っている人は、自分の判断で薬などを中止しないでください。

★血圧を下げるマッサージの方法
指…1本ずつ握り、左右に回すようにほぐします。片手で1分ほど。
腕…手のひら全体を使い皮膚に押し当てます。筋肉を骨にこすりつけるイメージでねじるようにします。
手首から肩にかけて2分ほど。
足…指や腕と同じ要領でねじるようにほぐします。足の指から太ももにかけて3分ほど。
頭…こめかみから額にかけて小さな動脈がたくさん通っています。手のひらを使い、円を描くように
押し当てます。頭から顔にかけて3分ほど。

※こま切れでもOKです。1日15分程度を目安に!

マッサージで認知症の症状が改善?
認知症の症状を改善するというマッサージがあります。
実際にこのマッサージを行っているという認知症患者の家庭を訪ねてみると、以前と比べ明らかに攻撃的な言動が減り、徘徊も全くなくなったと言います。

浜松医科大学による介入研究でも、このマッサージを行うことで明らかに攻撃性が減り、ストレス物質も減少することが判明しています。

その方法とは「触るだけ」。
ただし、その触るスピードにコツがあります。
1秒間に5㎝の早さでゆっくりと動かすのです。
実はこのスピードで触ったときに人は最も気持ちよく感じることが様々な研究でわかっています。

気持ちいいと感じることで、不安や怒りといったネガティブな感情が減り、結果として暴言や徘徊といった認知症の周辺症状が減っていくと考えられています。

認知症の症状を改善させるマッサージの方法
両手で相手の手を包み込むようにして、手首から指先までをゆっくり触る。
手の甲や指を、相手の気持ちをいつくしむように何度も触れる。

※相手がいやがるときは無理に行わないでください。
※特に決まりはありませんが、1日10分を目安にして下さい。


今回のお役立ち情報
脂肪もみ出しのホントの実力
プロのエステティシャンの協力で、ちまたでよく見る「脂肪もみ出し」の効果を実験。
人気の「じっくり温浴」「アロマオイル」「高周波マシン」を組み合わせてみました。
するとすべてのコースで、下腹部が3~4cm、太ももでは1~2㎝ものサイズダウンに成功しました。
しかし、調べてみると体脂肪はほとんど変化ありませんでした。
実は減っていたのは水分。
もみ出すことで血流がアップ、むくみが取れて、水分が汗として流れ出ることで一時的にサイズダウンしていたのです。
今回「脂肪もみ出し」で直接脂肪が減るという事実は確認できませんでした。

高血圧が治るマッサージとは?
指や腕、足、頭部をマッサージすると小さい動脈が刺激されて、血管が広がることがわかってきました。血管が広がれば血圧は下がります。
番組が行った実験の結果、高血圧の専門家は「薬などと併用する補助治療としていい可能性がある」とコメントしました。
※高血圧の治療を行っている人は、自分の判断で勝手に薬などを中止しないでください。
※まだ方法などは確立していません。効果についても保証するものではありません。

★血圧を下げるマッサージの方法
指…1本ずつ握り、左右に回すようにほぐします。片手で1分ほど。
腕…手のひら全体を使い皮膚に押し当てます。筋肉を骨にこすりつけるイメージでねじるようにほぐしま
す。手首から肩にかけて2分ほど。
足…指や腕と同じ要領でねじるようにほぐします。足の指から太ももにかけて3分ほど。
頭…こめかみから額にかけて小さな動脈がたくさん通っています。手のひらを使い、円を描くように押し
当てます。頭から顔にかけて3分ほど。

※こま切れでもOKです。1日15分程度を目安に!
認知症の症状を改善させるマッサージとは?

一見、手に触れるだけに見えるマッサージが暴言や徘徊といった認知症の周辺症状を改善させています。そのコツは1秒間に5㎝のスピードでゆっくり肌に触れること。このスピードが最も気持ちよく感じることが様々な研究でわかっています。

認知症の症状を改善させるマッサージの方法
両手で相手の手を包み込むようにして、手首から指先までをゆっくり触る。
手の甲や指を、相手の気持ちをいつくしむように何度も触れる。

※相手がいやがるときは無理強いはしないでください。

出典 NHK総合テレビためしてガッテン」2011.8.31(一部改変)
版権 日本放送協会

<私的コメント>
昨日来院された二人の患者さんに今回の番組について聞かれました。
おそらく「先生に教えてあげよう」というつもりで来院されたことと思います。
私も、診察中は結構雑談をします。
よくいえば患者さんとのコミュニケーションがとれている、悪く言えば、かかっている病気のことではなく話が脱線する、ということです。
説法をしない住職のように、病気の説明をしない医者ではいけません。
いつも自戒しています。
しかし、患者さんからこういった情報を貰える両者の関係って、ある意味素敵ですよね。


<関連サイト>
マッサージは健康にいいか
http://blogs.yahoo.co.jp/tadhayase/60904222.html

マッサージで高血圧を治す、認知症改善効果あり?昨日の「ためしてガッテン
http://blogs.yahoo.co.jp/niihideaki/29360757.html



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