メタボの原因はホルモン低下

多くの男性が悩んでいる内臓脂肪型の肥満は、男性ホルモン「アンドロゲン」の低下が一因であることがわかってきた。
それに対する有効策は「運動」と「食事」。
なかでもネギやタマネギ、ニンニクなどネギ属の野菜がメタボリックシンドロームに関連する項目も改善するという。

メタボの原因はホルモン低下、「運動」と「ネギ食」で改善

「アンドロゲン」は、コレステロールをもとに主に睾丸で産生される「テストステロン」と、そこから代謝されて作られる「DHT(ジヒドロテストステロン)」という二つの男性ホルモンの総称。
骨格筋の増強、生殖機能の調整と精子の形成など、男性の活力源になる。

これまで、男性のホルモンと肥満の関係については、詳しいことがわかっていなかった。
だが、メタボリックシンドロームの象徴である中高年男性の内臓脂肪型肥満は、
(1)アンドロゲンの低下に起因していること 
(2)運動と食事でアンドロゲンが増やせること
──が最新の研究で明らかになってきた。
さらに、アンドロゲンの低下は、男性更年期障害にも関連があった。

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【テストステロン低下は男性更年期にも関連】
男性更年期障害(LOH候群)の症状の一つが、内臓肥満です。
患者のテストステロンが低下すると、腹囲や内臓脂肪が増加する傾向が認められました。
さらに、テストステロン量と勃起、肥満と性機能も関係しています」(辻村准教授)。

有酸素運動で男性ホルモンが増加
筑波大学大学院の鰺坂隆一教授は、「運動」との関係を報告。
中年の肥満男性31人を対象にウオーキングなどの中強度の有酸素運動を取り入れたヒト試験で男性ホルモンの増加効果があったという。

「週3回で各90分、12週間続けたところ、21人の総テストステロンの値が正常化した」(鰺坂教授)。
さらに、腹囲、中性脂肪値、インスリン抵抗性、LDHコレステロールなど、メタボリックシンドロームに関連する項目も改善した。

■ネギやニンニクで男性ホルモン産生活性化
一方、アンドロゲンを高める「食事」として、新たに注目を集めたのが「ネギ類」だ。

東海大学の副学長で、生物理工学部の西村弘行教授は、「タマネギやニンニクなどのネギ属に含まれる“含硫アミノ酸”が、テストステロンの産生を活性化する」という動物実験での研究結果を報告した。

含硫アミノ酸の濃縮エキスを4カ月間、マウスに飲水させた比較実験では、「濃縮エキスの“非投与”群の増加と比べ、“投与”群の血中の総テストステロンの値は2倍以上になった」(西村教授)。
同様に、同じネギ属のニンニクを使った実験でも、ほぼ2倍の差が出たという。

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ちなみに、タマネギの含硫アミノ酸をできるだけ逃さずとるには、「電子レンジで約2分、丸ごと温めて酵素の働きを止めてから使うのがコツ」(西村教授)だ。

お腹まわりや活力のなさが気になりだしたら──。男性ホルモンを増やすためにも、運動と食事の見直しを薦めてみよう。

出典 日経新聞 Web刊 2011.11.6
版権 日経新聞



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