呼吸器学会が「新型たばこは推奨できない」

呼吸器学会が「新型たばこは推奨できない」

日本呼吸器学会は10月31日、「非燃焼・加熱式たばこや電子たばこに対する見解」を公式サイトで発表。
新型たばこ(非燃焼・加熱式たばこ、電子たばこ)について、「従来の燃焼式たばこに比べてタール(たばこ煙中の有害物質のうちの粒子成分)が削減されているが、依存性物質であるニコチンやその他の有害物質を吸引する製品」であるとし、「使用者にとっても、受動喫煙させられる人にとっても、非燃焼・加熱式たばこや電子たばこは推奨できない」との見解を示した。

科学的根拠を得るには時間を要する
今回、日本呼吸器学会がこのような見解を表明した背景には、わが国における新型たばこの急速な普及がある。
非燃焼式・加熱式たばこや電子たばこは、従来型のたばこ製品(燃焼式たばこ)とは異なる”新型たばこ"とされる。

これらの新型たばこの使用と各疾患や死亡リスクとの関連性については、現時点では明らかとなっていない。
この点について、同学会は「科学的根拠が得られるまでには、かなりの時間を要する」とした上で、「体内に有害物質が取り込まれているのは明らか」と指摘。
また、新型たばこの受動喫煙による健康リスクについても、科学的根拠を得るにはかなりの時間を要するが、「受動喫煙の危険がない」といった主張には根拠がないと指摘している。
 
同学会は、最近のわが国における新型たばこの急速な普及に鑑み、国民の健康に対する影響や社会的影響について憂慮し、学会としての見解を示したという。

参考・引用
メディカル・トリビューン 2017.11.14