電子たばこではニコチンなどを含む液体を加熱して気化させ、吸引する。
欧米では、ニコチン吸引型の電子たばこが新型たばこの主流だ。
しかし、日本では、このタイプの電子たばこは、医療機器として取り扱われ、一般には流通していない。
欧米では、ニコチン吸引型の電子たばこが新型たばこの主流だ。
しかし、日本では、このタイプの電子たばこは、医療機器として取り扱われ、一般には流通していない。
今、日本で爆発的に増えているのは、アイコス、プルーム・テック、グローなどの加熱式たばこで、葉たばこを燃やさずに加熱することにより、ニコチンを含むエアロゾルを発生させて、吸引する。
加熱式たばこは2017年に日本のたばこ市場全体の12%にすぎなかったが、18年には24%強へと倍増、19年には30%程度になると見込まれている。
加熱式たばこは、電子たばこと異なり、従来の燃焼式と同様、「たばこ」として扱われるため、たばこ税の課税対象となる。
国にとっては税収問題でもあるから、議論も複雑になる。
国にとっては税収問題でもあるから、議論も複雑になる。
加熱式たばこが日本だけでガラパゴス的に普及した背景には、電子たばこという選択肢がないことが大きいと考えられる。
また、タールなどの有害物質が少ないという点の他、副流煙や臭いで迷惑をかけたくないと日本人らしい配慮も影響しているのだろう。
新し物好きという国民性も関係しているかもしれない。
また、タールなどの有害物質が少ないという点の他、副流煙や臭いで迷惑をかけたくないと日本人らしい配慮も影響しているのだろう。
新し物好きという国民性も関係しているかもしれない。
加熱式たばこはこれまで、海外では少数派だった。
しかし、今年4月末にお膝元の米国でもアイコスの販売が認められ、今後、世界中に急速に広がる可能性がある。
しかし、今年4月末にお膝元の米国でもアイコスの販売が認められ、今後、世界中に急速に広がる可能性がある。
新型たばこにも発がん性があることは間違いないから、勧めることはでない。
しかし、がんが発見できる大きさになるには20年かかるから、発がん性の詳しい評価には時間を要する。
少なくとも、日本から世界に広がる加熱式たばこが健康被害を拡散することがないようにしたい。
しかし、がんが発見できる大きさになるには20年かかるから、発がん性の詳しい評価には時間を要する。
少なくとも、日本から世界に広がる加熱式たばこが健康被害を拡散することがないようにしたい。
執筆 東京大学病院・中川恵一准教授