家のカビ予防のポイント 基本は乾燥、水分残さず風通しよく
夏になり湿度が高まると、家にカビが生えやすくなる。いったん生えると減らすのは難しく、増やさないようにする日常の対策が大切だ。
カビは気温が20~30度、湿度が80%以上になると生えやすくなる。家の中に生える主なカビはクロカビやアオカビ、コウジカビなど。ホコリやあか、糖分など何でも栄養源となる。
きれいに見えている室内でも1立方メートルの空気中に1千個ほどのカビの胞子があるという。
湿度が高く、空気がよどんでいる環境では、その数がさらに増える。
カビを吸う量は少ないにこしたことはない。
喘息がある人や肺が弱っている人は特に気をつけた方がいい。
喘息などのアレルギー症状がある人が吸い込むと、症状が悪化することもある。
コウジカビの仲間のアスペルギルスは、肺の病気がある人や高齢者らにせきや熱、血痰が出る慢性肺アスペルギルス症を引き起こす。
数は少ないが、トリコスポロンというカビを吸うと健康な人でも咳や熱が続き、重症化すると呼吸困難を起こす夏型過敏性肺炎になることがある。
カビが目に見えるように生えると減らすのは簡単ではない。
何より予防が大事だ。
増えやすいのが浴室などの水回りで、予防の基本は乾燥だ。
カビが好むせっけんかすや皮脂を残さないように掃除し、床な
どに残った水分を拭き取ることが大切。
さらに、浴室に生えるクロカビは高温に弱いものが多く、週1回、50度のシャワーを壁や床に5秒かけて、水分を拭き取ることでも減らせる。
居間や寝室、客間などは換気するほか、扇風機で空気を循環させると良い。
ほこり1グラムの中には数十万~数百万個のカビの胞子があるとされ、ためないようにこまめな掃除も大切だ。
押し入れやクローゼットの中は湿度が高まりやすい。
扉を少し開けておいたり、すのこを引いて下に隙間をつくったりして、空気の通りを良くしておきたい。