大豆が脳梗塞を予防

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進藤 蕃
『遠笠山と矢筈山(げんこつ山)を望む秋の日』 油彩画 20号
新聞にこんな記事が載っていました。

「大豆製品好む食生活 女性の脳梗塞発症率が低下 (厚労省調査) 」

豆腐や納豆、みそなど大豆製品をよく食べる女性は、脳梗塞心筋梗塞になりにくいことが、
厚生労働省研究班の大規模追跡調査で分かった。
閉経後の女性に特に効果がある。
大豆に含まれる複数成分の効果に加え、一緒に野菜や海藻などを食べる献立になりやすい
ためらしい。
27日発行の米医学誌「サーキュレーション」に掲載された。

研究班は、40~59歳で心臓病やがんにかかっていない男女計4万462人
(男女比1対1)を対象に、90~02年の13年間、健康状態を追跡した。
そのデータを基に、大豆製品を1日に食べる量別に5群に分けて、脳梗塞心筋梗塞の発症率
との関係を分析した。

その結果、一番よく食べる群の女性は、脳梗塞心筋梗塞になる危険性が、一番食べない群
の女性に比べ0.39倍と低かった。
さらに、女性の半数を占める閉経後の人に対象を絞ると、危険性が0.25倍と大幅に
低くなった。
男性では、食べる人も食べない人も差がなかった。

一番よく食べる群が1曰に食べる大豆製品の量は、納豆を1パックまたは豆腐3分の1丁程度。

大豆は、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンを多く含む。
ビタミンEなども豊富だ。
分析した国立循環器病センター(大阪府吹田市)の小久保喜弘医長は「複数の成分が
効いているとみられる。
またみそ汁にはいろんな具材を入れるなど、大豆製品を食べる時の食習慣が好影響を与えて
いる」とみている。

朝日新聞・朝刊 2007.11.29

<コメント>
大豆が脳梗塞心筋梗塞の予防になるということは今までの疫学調査でもわかって
いたことです。
今回の発表で女性とくに閉経後の女性に効果があるということは興味深いところ
です。
大豆の成分である、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンが有効な可能性が
あるようです。
ホルモン補充療法的な意味合いがあるということでしょうが、今までの私のブログには
男女差で有効性に差があるような指摘はありませんでした。

大豆をたくさん摂取することは骨粗鬆症予防にも大いに有効です。
女性は特に大豆食品をとると良いということが示唆されます。


以下のブログも参考にして下さい。

油揚げ・がんもどき
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/archive/2007/11/13
今110歳まで生きられる! 脳と心で楽しむ食生活 その9
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/archive/2007/11/08
今110歳まで生きられる! 脳と心で楽しむ食生活 その11
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/archive/2007/11/10
今110歳まで生きられる! 脳と心で楽しむ食生活 その16
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/archive/2007/11/19
今110歳まで生きられる! 脳と心で楽しむ食生活 その17
http://blogs.yahoo.co.jp/ewsnoopy/archive/2007/11/22



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