夏の疲れがたまったら  「まとめ休み」でリセット

お盆も過ぎ、挨拶言葉は「盛夏」から「残暑」に変わりました。
しかし相変わらずの厳しい暑さが続きます。
お盆はゆっくり出来ましたでしょうか。
しかし、行楽地へ出かけたり帰省ラッシュで、疲れが取れずにかえってたまっていくのを感じている人も多いのではないでしょうか。

夏もそろそろ終わりの気配です。
秋から冬にかけての1年の後半戦を乗り切るべく、ここで正しく休んで心と体を軽くしておきましょう。


以下は新聞記事からです。



##無理が効く人ほど要注意
#自律神経に負担
気づかないうちにたまる疲れとして注意したいのが、体を自動的に調節する自律神経の疲れ。
自律神経は、体内環境を地球の自然環境に合わせているために、無意識のうちに常に働く。
具体的には、代謝や免疫、ホルモンなどを調節する。
例えば、暑ければ汗をかいて体温を下げたり、寒ければ、震えて筋肉を収縮させて体温を上げたり、といった具合だ。
自律神経は常に働いているので意識して休ませる必要がある上に、現代人は、自律神経の疲れがたまりやすい。
現在の日常生活の環境は、もともと地球の自然環境と異なり、自律神経への負担が大きい。
冷暖房完備の環境では室内と室外の往来による激しい温度差に自律神経が対応出来ない。

こうして自律神経の働きが低下すると、代謝や免疫、ホルモンなどをうまく調整できなくなり、夏疲れや夏バテの症状が表れやすくなる。
まずは夜更かしせずに体内リズムに合わせて6~7時間程度の睡眠を確保する必要がある。
自律神経を正常化するには、自然に触れることも効果がある。

疲れを感じることなく、ひたすら頑張ってしまう人ほど注意が必要ともいえる。
つまり、疲れに対する感度が鈍くなっている人は、疲れを感じにくいので無理が利き、社会で活躍できる。
しかし、実際には特別に体が強いわけではない場合がほとんどである。
疲労回復が不十分になり、体を壊してようやく疲れがたまっていることに気付く場合も多い。
大きく分けると、疲れに対する感度が高い人と低い人がいる。
表を参考に、自分はどちらに当てはまるかを確認してみよう。


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疲れに対する感度が鈍くなりがちなのは、達成感や勝負へのこだわりが強いタイプの人。
漢方では「実証」と呼ぶ。
実証は、病気の一歩手前の状態と認識する必要がある。
特に疲れを感じていなくても、休日にはしっかりと体を休めてみよう。



#「冷房病」に用心
今の季節、気付かないうちにたまる疲れに要因として気をつけたいのが「冷房病」。
冷たいものや甘いものを食べたくなったら要注意。
これは体に疲れがたまり、楽に消化吸収できるものを摂取しようとしているサインだ。
甘いものは、体の栄養として最終形態である糖分を多く含むため、消化吸収器官の働きが減る。
腸が動く必要も減るので、腸管の筋肉の運動量が減り、体温が下がり、体は冷える。
脳の活動も温度に依存する。
温度が下がると、栄養を欲するので、とにかく甘いものが欲しくなる。
代謝が落ちるので、老廃物がたまり、むくみや肌荒れが生じることもある。
対策としては、冷たい飲み物は15度以上を心がけ、甘いものの替わりに体を温めるスパイスを使ったものを取る。
具体的には、カレーやショウガがオススメということになる。

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出典 日経新聞・朝刊 2010.8.7(一部改変)
版権 日経新聞



<番外編>
毎週、朝日新聞日野原重明先生が「98歳・私の証 あるがまま行く」を連載されてみえます。
2010.8.7のこのコーナーの内容は、人生の終末をどのように迎えるか、そして葬儀をどのようにするかという「終わりの活動」すなわち「終活」をとりあげておられます。
その中で「植樹葬」と「散骨」の話題がとりあげられていました。

早速ネットで調べてみました。
結構ビジネスとして行われていることがわかりました。


植樹葬、記念樹葬につい
http://members.jcom.home.ne.jp/hage-hage/syokuju-1.html
散骨5万円 樹木葬(植樹葬)10万円
http://www.san-kotu.jp/base.htm
山、自然の樹木に埋葬
http://www.hghg.jp/syokuju/




<きょうの一曲>
Maurizio Pollini plays Chopin Nocturne no. 8 op. 27 no. 2
http://www.youtube.com/watch?v=6cxkLZoEFEk&feature=related



読んでいただいて有難うございます。
コメントをお待ちしています。
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