ノートパソコンには要注意

ノート型パソコンによる損傷に注意

ノート型パソコンは、その設計上、大学生やその他ヘビーユーザーの姿勢の悪さを促進し、頭痛、筋肉の損傷をはじめ消耗性の首、肩、手の障害を引き起こす可能性があると、研究者らが注意を呼び掛けている。
ノースカロライナ大学(UNC)チャペルヒル校医学部の研究グループは、この問題はノート型パソコンでのキーボードとモニターの一体型構造のせいだと説明している。
 
便利さの代償は高くつくと、同大学のKevin Carneiro博士はいう。
指と身体の位置がよくないと手首の神経損傷や手根管症候群の原因となり、首の位置や肩の姿勢が悪いとその部分の筋損傷や痛みを引き起こすこともある。主な徴候は頭痛、手首の痛み、手指のうずき、首や肩の痛みなどの形で現れるという。

世界的にノート型パソコンの販売数がデスクトップ型パソコンを上回っていることから、このような健康問題がますます懸念されており、ノート型パソコンをよく利用する学生は、特に注意が必要であるという。

同氏らは、リスクを最小限にするために、以下のような対策を勧めている。

●パソコンを使用するときは、肘、膝および腰の角度が90°になるようにする。
●正しい姿勢が取れるよう、外部モニターや外付けキーボードを接続して利用する。
●ドッキングステーションを用いて、首を曲げずにスクリーンを見られるよう調整する。
●椅子にも注意を払い、背もたれのついた調節可能なものを選ぶ。
●首を曲げずにすむようにスクリーンの傾きを調節し、手首が自然な位置になるようにマウスを置く(腕と平行に、腕よりも低い位置になるように)。
●約20分ごとにこまめに休憩する。これが姿勢を変えたり、筋肉を伸ばしたりすることにつながる。
●十分に水分を摂る。そうすることで、椎間板の潤いが保たれる。

痛みやうずきなどの徴候がある場合は、さらに姿勢に気を付け、休憩を増やす、あるいは医師の診察を受ける必要があるとCarneiro氏は述べている。
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http://health.nikkei.co.jp/hsn/hl.cfm?i=20100826hj001hk
HealthDay News 2010.8.16

原文
Students Warned to Beware of 'Laptop-itis'
Computer design can lead to injuries in heavy users, but simple steps can minimize risk, expert advises
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=642140

<関連サイト>
疲れないパソコン術:一時間作業 15分休憩
http://blogs.yahoo.co.jp/anpanpocky/32211907.html


<番外編 その1>
“ど根性メロン”育つ…徳島大病院で患者ら勇気付ける
徳島大病院(徳島市)の病棟横にあるコンクリート製の通路で、通路わきのわずかな土を頼りにメロンが育ち、“ど根性ぶり”が患者らを勇気付けている。
6月、職員が黄色い花をつけた長さ約50センチのつるを発見。
7月には直径2~3センチの緑色の実がなり、同月末には独特の白い筋が入ってメロンと判明、一つは直径14センチまで育った。
近くにある調理場のごみ置き場からこぼれた種が育ったらしい。
近く食べる予定だが、職員の一人は「この猛暑の中、よく生き抜いた。食べるのがちょっぴり惜しい」。
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出典 読売新聞 2010.8.28
版権 読売新聞社


<番外編 その2>
高齢者万引き20年で10倍、再犯防止に「地域活動を」
万引きをしたとして逮捕・書類送検された高齢者が20年前の約10倍に増えていることを受け、警視庁は、初犯の高齢者らに、地域社会でのボランティアやレクリエーションに参加してもらう全国初の取り組みを9月から始める。
社会とのつながりを取り戻し、生きがいを見つけてもらうことで再犯を思いとどまらせる狙い。
1年後をめどに効果を検証する。

生活安全総務課によると、東京都内で万引き容疑で逮捕・書類送検された65歳以上の高齢者は、2009年は3110人で、全体の21%を占めた。
1989年は266人、3%で約10年間は横ばいだった。
その後、増加傾向となり、2003年に初めて1割を超え、07年には2割を上回った。

今回の取り組みは、50歳以上の男女100人が対象で、常習・悪質として逮捕された人は除く。希望者には、自治会などが行うごみ拾いや落書き消し、防犯パトロールなどのボランティア、カラオケや入浴などのレクリエーションを紹介する。

参加者には3カ月ごとに電話で聞き取りを行い、生活状況のほか、取り組みに参加したことへの感想や、再び万引きをしてしまいそうか、などを尋ねる。
また、取り組みに参加しなかった100人にも同様の質問をして、参加した人との意識の違いなどを分析して再犯防止策に役立てる。

警視庁が昨年、万引き容疑で逮捕・書類送検された高齢者204人にアンケートしたところ、万引きをする心理的背景として、「孤独」を挙げた人が最多の24%、「特に理由なし」9%、「生きがいがないこと」8%などだった。(峯俊一平)

出典 朝日新聞・夕刊 2010.8.23
版権 朝日新聞社

高齢者の万引き増加
http://blog.goo.ne.jp/hienkouhou/e/f59e8f30573a8bbbce7d11d63c8dc442
65歳以上の高齢者の万引きが増える。
http://www.securityhouse.net/blog/archives/2006/07/post_255.html
高齢者の検挙数が急増中! 「万引大国ニッポン」の病巣(前編)
http://www.cyzo.com/2009/01/post_1351.html
高齢者の万引き急増 独居で 「将来不安」  反映
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kyoto/feature/kyoto1207493808935_02/news/20100531-OYT8T00039.htm

<私的コメント>
これらの記事を読んで真っ先に感じたのは、逮捕や書類送検された高齢者の中に認知症の方が紛れ込んでいるのではないか、ということです。
特にPick(ピック)病は有名です。
ただし、このタイプの認知症ではあまり高齢者はいないかも知れません。

ピック病アルツハイマー型でも脳血管性でもない認知症
http://www.ninchisho.jp/kind/04.html




読んでいただいて有難うございます。
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