どれだけ飲んだら飲み過ぎか？
花見に歓迎会、得意先の挨拶まわり……。春はオン、オフともに飲酒の機会が増え、肝臓がフル回転する。
肝臓をいたわろうと頭に浮かぶのが「休肝日」。
だが、科学的な根拠があるのか、どの程度が適切なのか、わからないことも多い。
「肝臓をいたわる」にはどうすればよいのか。
■大切なのはアルコールの摂取総量
「この程度ならまず心配ない」と慶応義塾大学の加藤真三教授は言い切る。
専門家はみな「肝臓を休ませることがよいという科学的な根拠は薄い」と口をそろえる。
「飲み過ぎの人に注意を促すために、休肝日が生まれたのでは」と加藤教授はみる。
「この程度ならまず心配ない」と慶応義塾大学の加藤真三教授は言い切る。
専門家はみな「肝臓を休ませることがよいという科学的な根拠は薄い」と口をそろえる。
「飲み過ぎの人に注意を促すために、休肝日が生まれたのでは」と加藤教授はみる。
さまざまな調査から、毎日２合、１週間通して14合以内なら悪影響はほとんどないといえる。
だが、毎日３合、１週間で計15合を超えると飲み過ぎだ。
もしそんな人が２日間飲まなければ、１週間で計15合に抑えられ、14合という目標に近づく。
＜私的コメント＞
わかったようなわからないような理屈です。
「１週間通して14合以内」よいう根拠もはっきりしません。
少ないのに越したことはないのです。
だが、毎日３合、１週間で計15合を超えると飲み過ぎだ。
もしそんな人が２日間飲まなければ、１週間で計15合に抑えられ、14合という目標に近づく。
＜私的コメント＞
わかったようなわからないような理屈です。
「１週間通して14合以内」よいう根拠もはっきりしません。
少ないのに越したことはないのです。
「休肝日の設定は総量をコントロールする現実的な手段」。
東海大学医学部付属東京病院の西崎泰弘副院長はこう指摘する。
飲み会などで、何杯目かを把握している人はほとんどいない。
同じカクテルでもバーテンダーによって濃さは変わる。
総量を把握することが難しい場合は、飲まない日を設けた方がよい。
東海大学医学部付属東京病院の西崎泰弘副院長はこう指摘する。
飲み会などで、何杯目かを把握している人はほとんどいない。
同じカクテルでもバーテンダーによって濃さは変わる。
総量を把握することが難しい場合は、飲まない日を設けた方がよい。
■「無茶のみ」はやめよう
大事なのは１週間の総量だ。
とはいえ、１回に５～６合を飲む“無茶飲み”もよくない。
危ないのは、急性アルコール中毒だけではない。
肝臓の許容量を超えれば、血中のアルコール濃度が高くなる。
無茶飲みの回数が多い人ほど、脳卒中になるリスクが高まるという統計がある。
総量だけでなく、１日当たりの「適量」を守ることも大切だ。
大事なのは１週間の総量だ。
とはいえ、１回に５～６合を飲む“無茶飲み”もよくない。
危ないのは、急性アルコール中毒だけではない。
肝臓の許容量を超えれば、血中のアルコール濃度が高くなる。
無茶飲みの回数が多い人ほど、脳卒中になるリスクが高まるという統計がある。
総量だけでなく、１日当たりの「適量」を守ることも大切だ。
男性の場合、日本酒１合、またはビール中瓶１本程度が“適量”だ。
国内外の大規模な調査から、男性なら「１日１合」、女性なら「同２分の１合以下」で、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞による死亡率が３～４割減ることがわかっている。
別の調査でも「１日に１合未満」の酒を飲む人はがんを含む全死亡率が最低で、飲まない人よりも低かった。
国内外の大規模な調査から、男性なら「１日１合」、女性なら「同２分の１合以下」で、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞による死亡率が３～４割減ることがわかっている。
別の調査でも「１日に１合未満」の酒を飲む人はがんを含む全死亡率が最低で、飲まない人よりも低かった。
■暴食・カロリー過多も肝臓に負担
日々の生活の中で、肝臓に負担をかけるのはアルコールだけではない。
暴食やカロリー過多の食生活も肝臓にとって大きな負担になる。
とりすぎた炭水化物や脂肪は中性脂肪として肝臓に蓄えられる。
過剰なカロリー摂取は脂肪肝を招く。
「もともと日本人は遺伝的に飽食に弱い」と慶応大の加藤教授は指摘する。
日々の生活の中で、肝臓に負担をかけるのはアルコールだけではない。
暴食やカロリー過多の食生活も肝臓にとって大きな負担になる。
とりすぎた炭水化物や脂肪は中性脂肪として肝臓に蓄えられる。
過剰なカロリー摂取は脂肪肝を招く。
「もともと日本人は遺伝的に飽食に弱い」と慶応大の加藤教授は指摘する。
実際、飲む前から肝臓が弱っている人は多い。
東海大学の調査によると、人間ドックを受けた人のうち99年時点で約30％が脂肪肝だった。
しかも、その半分は体格指数（ＢＭＩ）が25以下で、肥満ではなかったという。
現在はもっと増えているとされる。
「見た目が太っていなくても安心はできない」と東海大東京病院の西崎副院長はいう。
東海大学の調査によると、人間ドックを受けた人のうち99年時点で約30％が脂肪肝だった。
しかも、その半分は体格指数（ＢＭＩ）が25以下で、肥満ではなかったという。
現在はもっと増えているとされる。
「見た目が太っていなくても安心はできない」と東海大東京病院の西崎副院長はいう。
「お酒は“エンプティー”カロリー」で、低カロリーと考えがちだが、ビール中瓶１本は200キロカロリー、日本酒１合は193キロカロリー、ワインならグラス２杯で176キロカロリーある。
食欲増進の作用もあり、気をつけないと、すぐにカロリー過多になってしまう。
食欲増進の作用もあり、気をつけないと、すぐにカロリー過多になってしまう。
もともとアルコールは肝臓で中性脂肪をできやすくしたり、肝臓から中性脂肪を排出しにくくしたりする。
脂肪肝にアルコールの負荷が加われば、肝臓病になるリスクは高まる。
日本大学の高山忠利教授は「飲み方も食生活も注意が必要だ」と話す。
脂肪肝にアルコールの負荷が加われば、肝臓病になるリスクは高まる。
日本大学の高山忠利教授は「飲み方も食生活も注意が必要だ」と話す。
１杯がすぐに２杯、３杯…となってしまうのんべえには簡単なことではないが、「休肝日」という言葉が気になりだしたら食生活全体も見直してみよう。（鴻知佳子）
＜私的コメント＞
一見愛飲家には朗報です。
そういえばこの記事が出た日の午前中の番組（「報道ステーションSUNDAY」）で、早速取り上げられていました。
この記事の主旨は、①「休肝日」は必要ない②１週間単位の総量が問題③１日の飲酒量も適量を守ろう
「適量は体によい」という「受け狙い」の言葉もちょっと気になります。
医師や記事を書く記者の嗜好（ここでは飲酒）も当然、しゃべること、書くことに反映されます。
今でこそ喫煙がいいという医師は少なくなりましたが、ひと頃はタバコを自ら吸う医師は喫煙には寛容でした。
私も含めて愛飲家の医師は、この記事のように飲酒に関して一定の理解（？）がありますから、患者さんもそのあたりを気をつけてください。
飲酒に妙に理解を示す医師には「ちなみに先生はお酒は嗜められますか？」と訊くことも大切ですよ。
一見愛飲家には朗報です。
そういえばこの記事が出た日の午前中の番組（「報道ステーションSUNDAY」）で、早速取り上げられていました。
この記事の主旨は、①「休肝日」は必要ない②１週間単位の総量が問題③１日の飲酒量も適量を守ろう
「適量は体によい」という「受け狙い」の言葉もちょっと気になります。
医師や記事を書く記者の嗜好（ここでは飲酒）も当然、しゃべること、書くことに反映されます。
今でこそ喫煙がいいという医師は少なくなりましたが、ひと頃はタバコを自ら吸う医師は喫煙には寛容でした。
私も含めて愛飲家の医師は、この記事のように飲酒に関して一定の理解（？）がありますから、患者さんもそのあたりを気をつけてください。
飲酒に妙に理解を示す医師には「ちなみに先生はお酒は嗜められますか？」と訊くことも大切ですよ。
いずれにしろ休肝日を作る一番の問題点は、その前後の日に１日の総量規制を超えてしまうことだと思います。
読んでいただいて有り難うございます。
コメントをお待ちしています。
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http://wellfrog4.exblog.jp/
（H21.10.16～）
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（H20.5.22～）
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（H19.8.3～）
（いずれも内科専門医向けのブログ）
「井蛙」内科メモ帖
http://harrison-cecil.blog.so-net.ne.jp/
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（「井蛙内科開業医/診療録」の補遺版）
葦の髄から循環器の世界をのぞく
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「葦の髄」メモ帖
http://yaplog.jp/hurst/
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