肩こり・首の痛み

通勤時や買い物のとき、かばんをかける肩や買い物袋を持つ手はいつも左右どちらかに決まっていませんか。
習慣や癖のことが多いのでむしろこれが普通です。
しかし、片方だけに負担がかかる状態が長く続くと、左右のバランスが崩れてしまいます。
その結果、肩のゆがみや肩こり、首の痛みなどを引き起こす可能性があるるのです。
対策としてはストレッチなどでゆがみなどを解消することがお勧めです。


肩こり・首の痛みの原因、体のゆがみ解消するには

左右いずれかの手ばかりを使うのはかばんや買い物袋だけではない。
利き手という言葉があるように、ものをつかんだり機器を操作したりする際も無意識のうちにどちらかの手を使っている。
受話器を首と肩で挟んだり、子どもを抱えたりする際も同様で、左右どちらかに偏りがちだ。

また、工場などで長時間同じ作業をする場合や、机に長時間座って仕事をしている人も、特定の姿勢が影響したり、知らず知らずのうちに肩や首に力が入ったりして、ゆがみが生じている可能性がある。
左右のバランスが崩れているのを自覚している人もいるはずだ。


鏡でバランス確認
体の部位や全体のバランスは、骨やその周りにある筋肉などで支えている。
例えば、片手で重い荷物を持とうとすると、安定させるため、重みや負担がかかる側とは反対の筋肉も使って、傾きを補おうとする。
首や肩などで、片側に負担がかかった状態が長時間続くと、立った姿勢が変化し、負担がかかった側が無意識に下がったような形になってしまう。

痛みや重みで肩が下がるのとは反対に、負担がかかった肩に余計な力が入り、荷物を持つ側で肩が無意識に上がってしまう人もいる。
首を支えている筋肉の厚みに左右で偏りが発生すると、こりや痛み、ゆがみなどにつながる危険がある。

肩のゆがみや首の痛みなどがある人は、まず左右のバランスが崩れていないか自分で確認してみることが大切となる。
風呂上がりなどで体を楽にした状態で、鏡に上半身を映す。首を動かし、まっすぐになっているか確認する。
ゆがみが深刻でない場合、正しい姿勢になるよう体操などを毎日実践すれば、崩れたバランスを徐々に元に戻せる例が多いという。

ただ、左右のバランスが崩れた状態が長く続いた場合、脳にも変化が起こりやすい。梶教授は「脳がゆがんだ姿勢を正しいものと間違って認識するようになってしまう」と話す。(1)首の傾きやゆがみがある(2)肩こりがある(3)動かしにくい首の側がある――といった症状をもつ人は脳が誤った方向を認識している危険があるという。

こうなると、元の正しい姿勢に戻そうとした際に痛みが生じる。
梶首の筋肉の傾きが長期化すると、真っすぐできなくなってしまう。
さらに悪化すると筋肉を柔らかくする注射を打つ必要も出てくる。

対策は、まず偏らないよう荷物の持ち方に気を配る。
リュックサックのように両肩に同程度の負担がかかるタイプを選ぶ。
肩掛けかばんでも適度にかける肩を替える。
たすきをかけるようにかばんを下げる方法も、左右のバランスを取るのに有効だ。

また、同じ姿勢で仕事をしている人は1~2時間に1回、休憩がてらに体を軽く動かすとよい。
肩を上下させたり、ひじを引っ張ったりして首などの筋肉を伸ばす運動がお勧めという。

体幹鍛える体操も
重い荷物を運んだ後や風呂上がりで体や心がリラックスしたときなどに、体操をするとよい。
その際、息を止めて体を動かすと血圧が上がってしまうので注意が必要。
体操によって痛みが増したり、症状が悪化したりする場合は無理にやらない。

注意するのは上半身だけでない。
肩などのゆがみが下半身や足のゆがみにもつながる危険がある。
こうした事態を防ぐには、首や肩まわりとあわせて、胴などの体幹を鍛える体操もやるのがよいという。

体のゆがみを整体で改善しようと考える人もいるだろう。
姿勢の異常、首や肩の痛みなどが病気の原因の可能性もあるので、まずは整形外科や神経内科などの受診が勧められる。

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肩こりの主な原因
・肩関節症
・頚椎症
・末梢神経血管痛
心筋梗塞や肺疾患の関連痛
パーキンソン病
・頸部ジストニア


出典 日経新聞・朝刊 2014.4.27( 一部改変 )
版権 日経新聞



参考サイト
第一三共の「eヘルシーレシピ」
http://www.ehealthyrecipe.com/recipe-webapp/exercise/
(体の部位や症状ごとに、簡単にできるエクササイズを紹介している)


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            ホノルルの「ルイ・ヴィトン」のディスプレイ 2012.3.26