ダイコンの効能

カリウム・ビタミン豊富 ダイコンを丸ごと味わう

おでんや煮物、サラダ、おろし、漬物・・・。
主役にも脇役にもなるダイコン。
もっとも日本人になじみ深い野菜のひとつです。

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ダイコンの原産地は地中海沿岸といわれるが、奈良時代古事記にすでに「おほね(大根)」の記述があり、中国で改良されたものが少なくとも1300年以上前に渡来したとの説が有力だ。いまや、生産量、消費量とも世界の約9割を日本が占めているという。
 
広く出回っている青首大根や、大きくて重い桜島大根、世界最長の守口大根、カブのような丸形の聖護院大根など、見た目も味も違うたくさんの品種がある。
 
一年中店頭に並ぶが、冬の時期にはより甘みが増す。
根の上部はサラダや大根おろしに、中央部は煮物に向いている。
やや硬く辛みがある先端部は、漬物や炒め物、みそ汁に使う。

<私的コメント>
最近、店頭で「切り売り」になっているダイコンも見かけます。
調理によってどの部位か見極める必要がありそうです。

でんぷんを分解する「ジアスターゼ」という消化酵素が多く含まれ、胃もたれや胸焼けを防ぐ。辛み成分の「イソチオシアネート」には抗がん、抗菌作用があるとされる。
 
高血圧・動脈硬化を防ぐカリウムや、風邪を予防するとされるビタミンCも多い。
 
忘れてならないのは、捨てられることが多い葉だ。
緑黄色野菜に分類され、カリウムやビタミンCのほか、βカロテン、カルシウムなど、根よりも豊富な栄養が含まれている。
 
葉も、油で炒めてみそ汁に入れたり、甘辛く煮てふりかけにしたりして味わうとよい。

<私的コメント>
店頭では、しばしば葉が捨てられて丸裸にされています。

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厚労省は、健康を維持するために必要な成人の野菜摂取量を1日350グラム以上としており、これを下回っているのが現状だ。
 
ダイコンは一度に食べる量が多く、日本人に不足しがちな栄養素も豊富に含まれている。
上手に1本を使い切って、ふだんの食事にもう1皿ダイコン料理を加えてみてはどうだろう。
 
ダイコンのもう一つの特徴は、水分が94.6%と他の野菜に比べて多いことだ。
 
胃腸で消化されるまでの間、水分が体内に留まるため、体を冷やしたり温めたりするのに効果的。大根おろしなど冷たい状態のものは体を冷やし、おでんや煮物などの温かく調理したものは体を温める作用がある。


ダイコンの効能・まとめ

・βカロテン・カルシウムなど豊富 : 緑黄色野菜に分類される


・イソチオシアネート(辛み成分) : 抗菌・胃液分泌促進など
・ジアスターゼ(でんぷん分解酵素) : 消化促進など
カリウム : ナトリウム排出を促進、高血圧・動脈硬化を予防
・ビタミンC : 美肌効果、風邪の予防など

出典
朝日新聞・朝刊 2015.12.12 (一部改変)



<関連サイト>
「レシピ」
http://www.kikkoman.co.jp/
キッコーマンのサイト。ダイコンなど各種食材の調理に関するヒントやお薦めメニューを検索できる)

「とっておきレシピ」
http://www.kewpie.co.jp/
キユーピーのサイト。「定番レシピ」→「旬野菜レシピ」→「冬の野菜」と進むとダイコンの選び方や保存方法がわかる)

だいこん ダイコン 大根 - 野菜ナビ
http://www.yasainavi.com/zukan/daikon.htm
・葉/生:カリウム(400mg)、カルシウム(260mg)、βカロテン(3900mcg)
・注目成分
 アミラーゼ(ジアスターゼ)、オキシターゼ、イソチオシアネート
・期待される効能
 がん予防、高血圧予防、消化促進、胃もたれ心筋梗塞予防、脳梗塞予防、動脈硬化予防
・ナトリウムの排出を促進するカリウムが比較的多く含まれているので、高血圧や動脈硬化、脳 
 梗塞などの予防に効果が期待できます。
 大根には胃腸の働きを活性化するいくつかの酵素も含まれています。
 「アミラーゼ(ジアスターゼ)」はデンプンを分解する働きがあり胃もたれや胸焼けに効果が
 あるといわれています。
 同じく消化を助ける「オキシターゼ」という酵素は発がん物質を解毒する作用があるといわ
 れ、がん予防にも期待できます。
 辛味成分である「イソチオシアネート」は血液をサラサラにする作用があるといわれていま
 す。
<私的コメント>
大根おろしには辛味があるが、これは細胞が破砕されることでイソチオシアネートが生じるから。
辛味は葉の部分から遠くなるほど強くなる。

 切り干し大根ではミネラル成分が濃縮されて、カリウムが3200mg、カルシウムが540mgにな
 ります。
 大根の葉には骨や歯の形成に必要なカルシウム、がん予防や老化予防によいとされるβカロテ
 ンが含まれているので、葉付き大根が手に入ったら葉の部分も調理して食べるようにしよう。



イメージ 1

                    2015.12.9 撮影