アマニ油

一流アスリートも愛用 アマニ油で「オメガ3脂肪酸」をとる

最近、スーパーマーケットで売られているのをよく見かける「アマニ油」。
アマニ油にどんな効能があるのだろうか。

    □     □

かつてのW杯ブラジル世界大会サッカー日本代表は野菜サラダにかけて食べる。
代表の専属料理人のシェフは「アマニ油に含まれるオメガ3が体にいい」と薦める。
スポーツ界ではプロ野球選手、プロゴルファー、陸上選手にも広がっている。
他の食用油と比べて融点が低く、他の脂肪酸に優先して熱やエネルギーに変換されるので、脂肪として体に貯蔵されにくい。
体脂肪を増やしたくないスポーツ選手に効果的なだけでなく、糖尿病の予防にもいいという。
 
アマニ油は亜麻という植物の種子から作られる。
種子はゴマに似た形。
日本アマニ協会によると、食用の亜麻はカナダやオーストラリア、ニュージーランドなどで作られている。
亜麻の種子は、欧米ではパンに練り込まれたり、シリアルとして食されたりと、よく知られている。
 
アマニ関連商品を2003年から取り扱う日本製粉によると「2年前から急激に市場が伸びている。市場の伸びと同様に2年前の5倍近い売れ行きだ」という。
同社のボトル詰めのアマニ油は150グラムで定価918円(税込み)。食用油のなかでは少し高いが、品薄状態だ。
 
アマニには、体内で作ることができないオメガ3脂肪酸の一つであるα―リノレン酸が多く含まれている。
オメガ3脂肪酸不飽和脂肪酸の分類の一つで、サバやイワシなど青魚に含まれる。
だが近年、食生活の変化により、日本人には不足しがちと指摘されているものだ。

    □    □

厚生労働省が策定する「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、健康の保持・増進のために、オメガ3脂肪酸を成人1人あたり1日約2グラム取ることを勧めている。
アマニ油なら小さじ1杯(4・6グラム)で1日相当分をとれるという。
 
菜種、大豆などの油の代わりに、アマニ油を増やすことが大事になる。
効能として、動脈硬化や心臓病の予防になるという研究報告が一部で出ている。
米国の看護師約7万人を18年間追跡調査した結果では、α―リノレン酸の摂取最多群は最少群に比べ、心臓突然死が少なかった。
ただ、オメガ3脂肪酸の効能について、人間に対しての大規模な研究はまだ進んでいないという。
 
アマニ油の味は無味無臭に近く、さらっとしており、料理の味を損なわない。
納豆、ヨーグルト、スープ、ジュースなどと一緒に、手軽に摂取できる。

番外編
食べ飽きないように、アマニ油を使ったレシピは多様に考えられている。
2004年に設立された日本アマニ協会のサイト(http://www.flaxassociation.jp/index.html)ではアマニの歴史や効能などとともに、食べ方も紹介されている。
また、アマニ油の入ったドレッシングやマヨネーズ、パスタソースなども売られている。

 
イメージ 1


参考
朝日新聞・朝刊 2015.10.31


 
イメージ 2

  長野県・富士見高原 花の里  2016.8.12撮影