仕事疲れに運動

仕事疲れに運動 × 脱力  休日寝だめは逆効果に

仕事で忙しい日々が続くと、疲れが顔や動作に自然と出てくる。
商談や面談などで悪い印象を与える恐れがあるだけでなく、能力がどんなにあっても疲れを残したままでは仕事の効率は上がらない。

疲労には大きく3種類ある。精神的、肉体的、神経的な疲れで、それぞれで対処法が異なる。
 
精神的疲れは目の前のことに集中できない「心ここにあらず」の状態が続くことが原因だ。
常に先のことや過去の失敗が頭をよぎり、自己嫌悪に陥ってしまい、その状態が続くことで精神が疲弊する。
この状態を解消するためには思考を意識的に停止する時間が必要だ。
 
効率よく仕事をする人の多くは、日常的にちょっとした瞑想などで定期的に思考を止め、目の前のことに集中できる状態をつくり出している。
 
例えばお風呂につかりながらぼーっとする時間を設け、スマートフォンやテレビから離れるだけでも、思考を止める時間が生まれ、日々の精神的な疲れを緩和できる。
海外の企業などでは瞑想の研修が取り入れられるなど、目の前のことに集中するスキルを身につけるための取り組みも浸透している。
 
肉体的な疲れをどう取るか。

ポイントは「ほぐす」「流す」「緩める」「抜く」の4つ。前半に体、後半で脳の疲労をそれぞれ回復させる。
 
まず10分ほどかけてストレッチして凝り固まった関節をほぐす。
次に20分程度かけて自らの体重を使ったきつめの自重トレーニングで老廃物を汗で流す。
これが重要で、体に負荷をかけることで脳は体に集中した状態になる。
この流れで第3段階の瞑想に入ると自然と思考が停止して無の状態に入りやすい。
最終段階の「脱力」では約20分間、マットの上であおむけに寝転がり全身を弛緩する。
そのまま眠ってもいい。
 
脳と体の疲労を同時に回復できれば、仕事への集中力は高まる。
体調が改善し、以前は手放せなかった目覚まし時計がなくても、すっきりと起きられるようになったという人もいる。
 
精神的にも体力的にも元気なのに疲れを感じる。
そんな人は神経的な疲れをためている場合が多い。
 神経的な疲れは目や耳、脳などの疲労を指す。
これは目や脳を休めることで回復しやすくなる。
日中は仕事で、夜は子育てや介護で忙しいビジネスパーソンも増えている。
そこで有意義に使いたいのが昼休みだ。
数十分、横になって休むだけで神経と内臓の疲れは取れるという。
 
だが最近の働き方改革の影響で、残業しない代わりに昼休みに会議をする企業が増えている。
昼休みこそ短時間でも休むことが重要だ。
 
疲れを取る前に、なぜ疲れているのかを探ってみよう。
力をすっと抜いてみることが大事だ。意識しても力が抜けない場合でも、どこに力がかかっているかを知ることで普段の生活の中から原因を見つけ出すことができる。
 
「なんとなく疲れているから」といつもより栄養の多い食事をしたり、休日に睡眠時間を多くとったりするのは逆効果になる場合が多い。
 
働き方改革が進むなか、生産性の高い仕事が一段と求められる。
効率的に疲労を回復するワザを身につけ、常に能力を発揮できる心身を身につけてみよう。

参考・引用
日経新聞・夕刊 2018.1.23


<参考サイト>
仕事疲れに運動
https://www.tumblr.com/dashboard