糖尿病、あなたは大丈夫?

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岡義美 サントロペ 12号
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ごく最近60歳の女性の方が脳梗塞を起こされました。
少し経過を書かせていただきます。

平成12年より糖尿病、高血圧で当院に通院中の方です。
ある日の朝、起きた時に左半身に力(ちから)が入らなくて転倒。
頭痛と嘔吐があって家族は夕方まで様子をみていたようです。
たまたま娘さんがある開業医に勤務していた関係でそこに連れて
行かれて頭部CT。
結果が異常ないとのことで点滴して帰されたそうです。
その時は自立歩行で帰宅。
夜になって再度嘔吐。
そして左半身麻痺も再度ひどくなって当院に昼の診察終了間際に
家族に付き添われておみえになりました。
経過と現在の症状から明らかに脳梗塞(前日のCTでは異常なし)と
診断し病院に連絡をとり救急車で病院搬送の処置をとりました。

この症例にはいろいろな教訓が含まれています。

1)本人が転倒したために、前医が頭部外傷のチェック(血腫や
  骨折など)に集中していたかも知れないこと。
2)家族が半身の麻痺が一過性にしろ出現した時には頭の中では
  大変なことが起こっている可能性があるという知識がなかった
  こと。
3)最新の検査(発作を起こす20日前)で血糖値234mg/dl、
  ヘモグロビンA1c7.4%、総コレステロール250mg/dl、
  血圧152/100mmHgと良好ではなかったこと。

多分、一生麻痺は残ると思われますが、年齢60歳と脳梗塞を起こす
には早すぎる年齢です。

実際、自分に病気が降りかかって来るまでは他人事です。
一度、脳梗塞心筋梗塞が現実に起こったことや健診でガンを宣告
された我が身を思い描いてみる必要があります。
生活習慣病は普段はまったく症状がありませんが、症状が出た時は
一大事ということが多いのです。
そして最初で最後ということさえあるのです。

この症例は私自身も十分に反省し今後の治療に生かしていきたいと
思います。

そこで糖尿病のお話です。
以下は
日経新聞・朝刊2007.11.10の
広告(啓蒙)記事からです。
河盛隆造先生は糖尿病の権威の先生です。
わかりやすく糖尿病についての解説がされています。

生活習慣の乱れから始まる糖尿病、あなたは大丈夫?
増え続けている糖尿病患者。
約1620万人、つまり成人の6人に1人が糖尿病か予備軍とみられ、なかでも40歳から
74歳の男性の32.2%、同女性の31.5%が有病者か予備軍と推定されています。
「糖尿病患者が増える背景」「糖尿病もしくは予備軍と診断されたらどうすればいいか」
について順天堂大学医学部教授の河盛隆造氏にうかがいました。

初期段階や予備軍でも、動脈硬化が進行することがある

いま私がもっとも心配しているのは、糖尿病と診断されていながら治療をしていない人が
非常に多いことです。
平成14年度の厚生労働省の調査では「糖尿病が強く疑われる人」と診断された人の
なんと半数近くが治療を受けていないのです。
糖尿病は、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が異常に高い状態が続く状態です。
初期段階では自覚症状がありませんが、放置していると動脈硬化が進み、30代、
40代の若い人でも脳卒中心筋梗塞など命に関わる疾患を起こすことがあります。
長期にわたると次第に壊疽(えそ)、失明、腎不全など三大合併症恐れが高まってきます。

生活習慣を改善して血糖値をコントロールする

食事の欧米化や間食の増加、運動不足など生活習慣の影響が糖尿病患者や予備軍増加の
大きな要因となっています。
しかし、たとえ「糖尿病が強く疑われる」と診断されても、血糖を適切にコントロール
すれば、糖尿病などの発症と進行を食い止めることができます。
ですから、早い段階で異常と分かったら幸いと考え、必ず医師の指導を受けながら、
食事や運動の正しい方法を身に付けて、糖尿病以前の血糖値に戻しましょう。

生活改善の自覚を持ってメリハリのある人生を

糖尿病や予備軍(糖尿病の可能性を否定できない)と診
断されたら、ご家族全員でその改善に取り組みたいもので
す。
糖尿病の多くは「環境因子」「遺伝的な体質」が関与しているからです。
ご主人や奥様が有病者となれば、同じ体質を持つお子さんも心配されます。
大切なのは自覚を持って日ごろの食事と運動など、家族で生活習慣をより良くする
ことです。
摂取エネルギーは適当に、栄養バランスの良い食事を心がけ、日常生活でも立って活動
する時間を増やしましょう。
なかでも食事については、低カロリー甘味料などを上手に使用しておいしく楽しんで食
べていただきたいと思います。
糖尿病と意識的に付き合うことで、きっと人生がメリハリあるものに変わるはずです。

<自遊時間>
ドラゴンズがアジアチャンピオンになりました。
なぜか東京ドームでした。
空席の方が多く何だかしらけムードでした。
当夜の(ある番組の)スポーツニュースでは結果のみで映像はまったく
出ませんでした。
あるチームが勝てば大騒ぎすることは必定(ひつじょう)。
心筋梗塞で倒れたあのアナウンサーの顔が浮かんできます。

そして今回の与野党の合従連合騒ぎ。
仕掛け人が、とある新聞社の大狸(たぬき)とうわさされています。
この球場でのアジア一の胴上げ。
何だかとてもスカッとしました。

ある小生意気なへぼボクサーのファミリー。
懲りもせず、メキシコまで行ってある放送局だけが取材を続けています。
以前に、この放送局が半ばヤラセでマスコミに売り込んだと噂された
にもかかわらず。

不祥事には社長達に雁首を揃えさせ頭を下げさせてフラッシュの嵐。
自分たちの不祥事には頬かむり。
マスコミの横暴には反吐(へど)を吐きそうになります。

官僚や国会議員に一度でいいから頭を下げさせて見て下さい。
正義者ぶる番記者の皆さん。
読者欄にも都合のいい投書だけとりあげているんです。

医療専門のブログは別にあります。
井蛙内科開業医/診療録 http://wellfrog.exblog.jp/
葦の髄から循環器の世界をのぞく http://blog.m3.com/reed/200708