減塩の取り組み広がる ラーメンの汁残す運動/保健所がレシピ 健康づくり地域ぐるみ
健康意識の高まりを受け、食塩摂取量を減らす「減塩」の取り組みが広がっている。ご当地ラーメンのスープを残す運動が始まったほか、小学校の給食を減塩食にした自治体もある。
世界保健機関(WHO)の目標量のほぼ2倍の食塩を摂取している日本人。地域や家庭でいかに減塩を進めたらよいのだろうか。
山形県米沢市のご当地ラーメン「米沢らーめん」。
店主らが、ゴールデンウイークから減塩運動に立ち上がった。
「うめぇげんどもスープのごすじゃぁ」。
米沢弁で「おいしいのですがスープは残します」という意味だ。
ラーメン店はこう書かれたプラスチック製のカードをテーブルに用意しておく。
客は食べ終わって帰る際に、お盆の上にこのカードを置く。
店に対し「スープを残すのは味が悪いからではなく減塩のため」と意思表示する仕組みだ。
参加店舗は現在19店。
50店程度まで増やし、町ぐるみの運動に育てる考えだ。
その先に見据えるのは「スープまで飲み干せる減塩ラーメン」の開発だ。
店主らが、ゴールデンウイークから減塩運動に立ち上がった。
「うめぇげんどもスープのごすじゃぁ」。
米沢弁で「おいしいのですがスープは残します」という意味だ。
ラーメン店はこう書かれたプラスチック製のカードをテーブルに用意しておく。
客は食べ終わって帰る際に、お盆の上にこのカードを置く。
店に対し「スープを残すのは味が悪いからではなく減塩のため」と意思表示する仕組みだ。
参加店舗は現在19店。
50店程度まで増やし、町ぐるみの運動に育てる考えだ。
その先に見据えるのは「スープまで飲み干せる減塩ラーメン」の開発だ。
市全体で減塩運動に取り組む広島県呉市では、保健所が2014年に減塩メニューのレシピを作成。
市立小学校では09年度から減塩給食の提供を始め、同年度に3.22グラムだった1食あたりの平均食塩摂取量は、15年度には2.45グラムまで減った。
減塩運動を主導してきた内科医師は「子どもの頃から薄味を舌で覚えることが大事」と強調する。
健康志向が強い消費者をターゲットに、しょうゆや味噌、即席麺など減塩商品も充実してきた。
こうした企業を後押しする取り組みも広がる。
日本高血圧学会の減塩委員会は、減塩前と味が同等以上の減塩商品を認定する制度を14年に始めた。
減塩食品は味気なく感じる場合も多い。
企業努力で減塩と味を両立させた商品を奨励し、普及を後押しする。24社の計112商品が認定を受けている。
14年の国民健康・栄養調査結果によると、1日あたりの食塩摂取量の平均は男性で10.9グラム、女性で9.2グラムだが、厚生労働省は昨年4月、食塩摂取量の目標を見直した。
男性はそれまでより1グラム少ない8グラム未満、女性は0.5グラム少ない7グラム未満とした。
WHOの目標はさらに厳しく「5グラム未満」と設定している。
しょうゆや味噌が欠かせない和食を好む日本人には厳しい目標で、達成には地域ぐるみの取り組みが欠かせない。
市立小学校では09年度から減塩給食の提供を始め、同年度に3.22グラムだった1食あたりの平均食塩摂取量は、15年度には2.45グラムまで減った。
減塩運動を主導してきた内科医師は「子どもの頃から薄味を舌で覚えることが大事」と強調する。
健康志向が強い消費者をターゲットに、しょうゆや味噌、即席麺など減塩商品も充実してきた。
こうした企業を後押しする取り組みも広がる。
日本高血圧学会の減塩委員会は、減塩前と味が同等以上の減塩商品を認定する制度を14年に始めた。
減塩食品は味気なく感じる場合も多い。
企業努力で減塩と味を両立させた商品を奨励し、普及を後押しする。24社の計112商品が認定を受けている。
14年の国民健康・栄養調査結果によると、1日あたりの食塩摂取量の平均は男性で10.9グラム、女性で9.2グラムだが、厚生労働省は昨年4月、食塩摂取量の目標を見直した。
男性はそれまでより1グラム少ない8グラム未満、女性は0.5グラム少ない7グラム未満とした。
WHOの目標はさらに厳しく「5グラム未満」と設定している。
しょうゆや味噌が欠かせない和食を好む日本人には厳しい目標で、達成には地域ぐるみの取り組みが欠かせない。
家庭の減塩 長続きのコツ 酸味や辛味足し美味しく
家庭で手軽に減塩を始めるにはどうすればいいか。
それには「おいしく減塩が長続きのコツ」となる。
減塩メニューは味気ない印象が強いが、それでは食事の満足感を得にくい。
酸味やうま味、辛味を足すことで、塩分を減らす方法がおすすめ。
名付けて「おいしく減塩3ヵ条」。
最も簡単なのが酢を使う方法。
塩分を強く感じさせる効果がある。
例えばギョーザのタレ。
酢を加えればしょうゆを減らしても物足りなさを軽減できる。
2つ目はだしなどうま味を足す方法だ。
ペットボトルの水に昆布やカツオ節を漬けた「水だし」を活用する。
普段は冷蔵庫に入れておき、必要なときに取り出して使う。
うま味を足せば、味噌汁の味噌や煮物に使うしょうゆの量を減らせる。
辛味や香りも有効だ。
トウガラシやワサビ、ミョウガを使う。
冷ややっこを食べる際、ミョウガやショウガで満足感を高め、しょうゆを減らす。
同じ調理法の献立を避けるのも大事だ。
生葉が煮物なら副菜には酢の物などを選んで塩分を減らす。
外食でメニューを選ぶときも同様だ。
人間も食べ物も上手な付き合いが大事。
頻繁に付き合う親友がいれば、たまに会う悪友もいる。
賢い付き合い方がおいしく減塩のコツだ。
家庭で手軽に減塩を始めるにはどうすればいいか。
それには「おいしく減塩が長続きのコツ」となる。
減塩メニューは味気ない印象が強いが、それでは食事の満足感を得にくい。
酸味やうま味、辛味を足すことで、塩分を減らす方法がおすすめ。
名付けて「おいしく減塩3ヵ条」。
最も簡単なのが酢を使う方法。
塩分を強く感じさせる効果がある。
例えばギョーザのタレ。
酢を加えればしょうゆを減らしても物足りなさを軽減できる。
2つ目はだしなどうま味を足す方法だ。
ペットボトルの水に昆布やカツオ節を漬けた「水だし」を活用する。
普段は冷蔵庫に入れておき、必要なときに取り出して使う。
うま味を足せば、味噌汁の味噌や煮物に使うしょうゆの量を減らせる。
辛味や香りも有効だ。
トウガラシやワサビ、ミョウガを使う。
冷ややっこを食べる際、ミョウガやショウガで満足感を高め、しょうゆを減らす。
同じ調理法の献立を避けるのも大事だ。
生葉が煮物なら副菜には酢の物などを選んで塩分を減らす。
外食でメニューを選ぶときも同様だ。
人間も食べ物も上手な付き合いが大事。
頻繁に付き合う親友がいれば、たまに会う悪友もいる。
賢い付き合い方がおいしく減塩のコツだ。
プロがすすめる「おいしく減塩」3カ条
① 酢など酸味を足して塩分を減らす
② だしなどうま味を足して塩分を減らす
③ 辛味や香りを足して塩分を減らす
① 酢など酸味を足して塩分を減らす
② だしなどうま味を足して塩分を減らす
③ 辛味や香りを足して塩分を減らす