半身浴で夏を快適に

半身浴で夏を快適に

冷え改善、疲労回復に効果も
夏になると、何となく体がだるくなったり、気分がさえなくなったりする場合がある。
冷房による冷えが関係しているかも知れない。
そんな時、ぬるめのお湯につかる半身浴がおすすめだ。

肩がお湯から出ても寒くない。
ぬるめのお湯にじっくりつかることで体が芯まで温まり、冷えを改善できる。

入り方の基本は、みぞおちあたりまでつかることだ。
これは、体にかかる水圧の影響を少なくするためだ。
肩までどっぷりつかるのに比べ、心臓や肺への負担が軽くなる。
大切なのはお湯の温度と、つかる時間の長さ。ぬるめのお湯で鼻の頭が汗ばむ程度つかるのがポイント。
夏は38度で20分程度が目安という。

血液は1分ほどで全身を一回りする。
20分だと、温められた血液が20回巡る計算で、体が温まりやすい。
熱いお湯で短時間では、しゃきっと目覚めるには良いが、血液が巡る回数は少なくなる。

体の芯まで温まると、いろいろな効果が期待できる。

▽新陳代謝が良くなる
▽汗腺が開いて体温調節が円滑になる
▽冷えによる関節の痛みやこりが和らぐ
▽毛穴も開いて皮脂の分泌が高まり、肌の潤いが保たれやすくなる
▽尿量が増し、老廃物が排出されやすくなる
などだ。

ぬるめで物足りないときは、湯船から出る直前に追いだきをして42~43度のお湯に2分程度つかってもよい。

半身浴は血圧の上昇や脈拍数の増加が緩やか。
病状によっては循環器系の疾患がある人にも適している。
ラベンダーの香りなどのアロマオイルを湯船に垂らし、簡単なストレッチをしながら約20分つかる方法もある。
リラックス効果が高く、夏の疲労回復にもよい。
気をつけるのは、体温や動作などの急激な変化で体に負荷を与えないこと。
湯船から出る時も急に立ち上がらず、ゆっくり動く。
こういった注意が脳梗塞心筋梗塞などのリスクを減らすことにもなる。

参考
朝日新聞・朝刊 2015.6.16