太ももを鍛える

太ももを鍛える ゆっくり続けて負荷を高める

年をとると気になるのが筋肉の衰え。
加齢とともに、太ももがめっきり細くなってきたという人は必読。
 
筋肉は25~30歳をピークに減り始め、40~50歳から減少のピッチが速くなる。
とくに太ももの筋肉は減り方が激しく、なにもしないと80歳で30歳の半分ぐらいに減ってしまう。
高齢者にとって、太ももを鍛えるのはきわめて重要。
50歳になったら、意識的に筋力アップを考えたほうがいい。
 
太ももに効果的なのが、「スロースクワット」。
一つひとつの動きをゆっくり続けて行うことで筋肉への負荷を高めるのがポイントだ。
腰を落とす際、お尻を後ろに引きながら、上体を少しずつ前に倒してバランスをとると、ひざに負担をかけないですむ。

それでもひざが痛むときは、相撲の四股のように足を左右に大きく開いてスクワットする。
手は前方に伸ばし、足先は90度ぐらいに開く。
スクワットそのものがきつい場合は、椅子からゆっくりと立ち上がり、また座りなおす運動から始めるといい。
逆に筋肉への負荷をもっと強くしたい場合は、足を前後に関いて腰をゆっくりと上げ下げする「スプリットスクワット」が効果的。
しっかりやると現役の陸上選手でもきつい運動になるという。
いずれも5~10回を1セットとして計3セット。
これを週2~3回行うと、筋力アップの効果が期待できる。
 
日常生活で心がけたいのは階段の上り下り。
筋肉への負荷は下りのほうが大きい。
上りがつらい場合は、下りだけでも階段を使うようにするといい。

筋力強化の効用は大きく三つ。
一つは運動機能の維持向上。
活動的な生活を続ける土台ができる。
二つ目は基礎代謝のアップ。
体脂肪が燃えやすい体になり、糖尿病などの予防効果がある。
三つ目は内分泌器官としての役割。
動物実験で筋肉増強が短期記憶にかかわる海馬を大きくすることが確認されるなど、脳の活性化との関わりが注目されている。 

参考・引用
朝日新聞・朝刊 2018.4.14



<関連サイト>
中性脂肪減らす運動 お勧めは「スロースクワット」
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO27605350S8A300C1000000?channel=DF140920160927
(「スロースクワット」の具体的な方法が、イラストで解説されている)
中性脂肪を減らしたいのであれば、有酸素運動に加えて、無酸素運動、つまり筋トレなどをするとよい。
・最近の研究では、この脂肪筋が問題視されており、まず脂肪筋を減らさないと脂肪肝や血液中の中性脂肪が減りにくいことが分かってきた。
脂肪筋を取り除くには、有酸素運動に加え、無酸素運動(筋トレ)を併用するのが有効だ。
無酸素運動の中でも特に「スロースクワット」が有効だ。
・筋トレなどの無酸素運動により筋肉が大きくなる際、体脂肪が分解される。
中でもスロースクワットでは、スクワットをする際、完全に足を伸ばさないことでふくらはぎの血管がずっと圧迫を受けたままになり、筋肉が酸素不足状態となる。
実際よりも『強い運動をした』と脳が錯覚することで、軽い運動にもかかわらず筋肉が太くなりやすい。

ためしてガッテン流!スロー筋トレのスゴい仕組みのまとめ
http://diet-times.jp/gatten-muscle-diet/
・スロー筋トレによって成長ホルモンが分泌されるが、成長ホルモンには体脂肪を分解して、エネルギーとして燃えやすい遊離脂肪酸にする働きがある。
遊離脂肪酸はエネルギーとして消費されない場合は再び体脂肪に戻ってしまうため、筋トレを行った後の脂肪が燃えやすくなっているときに、スロージョギングやスローステップなどの有酸素運動を行うのがダイエットには効果的だ。
なお、有酸素運動は筋トレ後、3時間以内に行うのが効果的と言われている。
・スロー筋トレで分泌される成長ホルモンは、筋肉を増やし、脂肪を分解する。
その他、骨の生成を促して骨を丈夫にしたり、新陳代謝を高めて皮膚や粘膜の老化を予防したり、筋肉と骨をつないでいる腱や靭帯を強化したりと、体を若々しく保つための働きもある。
この成長ホルモンは年齢とともに減少していくので、分泌量を増やしてくれるスロー筋トレは若返りのためにも有効なのだ。