カンピロバクター食中毒、生肉の加熱不足が原因

  カンピロバクター食中毒、生肉の加熱不足が原因

バーベキューと言えば、やはり生肉を焼いて食べることが多いと思うが、どんなに新鮮であっても生肉は食中毒を起こす菌をもっている。
ましてや常温で時間がたつと菌はどんどん増えていき、食中毒のリスクが高まる。
 
最近増えているのが、「カンピロバクター」という菌による食中毒。
これは、生肉の加熱不足や不適切な取り扱いが原因だ。
ちなみに、飲食店で発生する食中毒もカンピロバクターによるものが最も多い。
 
厚生労働省の食中毒統計によると、2016年に日本全国でカンピロバクター食中毒が339件発生している。
死亡者はいなかったが、患者数は3272人にのぼっている。
 
カンピロバクター食中毒を予防するためには、飲食店はもちろん、一般家庭や野外での飲食時に次のような注意が必要だ。
 
① 生肉の処理に使用したまな板などの調理器具や、手指の洗浄消毒を十分に行う。
② 食肉は中心部まで十分に加熱(75度で1分間以上)する。子ども、高齢者など抵抗力の弱い人は生肉を食べない。
③ 生肉と調理済み食品は別々に冷蔵庫に保管しておく。
④ 焼き肉やバーベキューでは、「焼く箸」と「食べる箸」を区別する。
⑤ よく知らない井戸水や沢の水は飲まない。
 
この中で特に、④の区別をしていないという人も少なくないのではないだろうか。
 
また、牛肉は完全に熱を通さず、少しはレアの状態で食べたいという人もいると思う。
生肉に含まれる菌の量がほんの少しなら、私たちの体内にいる常在腸内菌がやっつけてくれることと思うが、冷蔵庫から出してからの時間が長くなるほど、食中毒の危険率が上がっていくことを知っておきたい。
 
以前なら普通に食べていた生レバーやユッケも、少なくとも健常な成人以外ではいくらかリスクがある。
先進国では衛生環境が良くなった結果、ふだん口から外界の菌が体内に入る機会が少なくなり、腸内細菌の力が昔の人より弱くなっていることも、食中毒の原因の一つと考えられる。

 

参考・引用一部改変
朝日新聞 2017.8.18

 

関連サイト
生肉食いは高リスク 食中毒菌の感染率、鶏は77倍   
http://mhcl.jugem.jp/?eid=289

 

生肉を食べるのはこんなに危険 食の安全
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41415?page=2

 

レバ刺しでまた発生 カンピロバクター食中毒を防ぐには
https://news.yahoo.co.jp/byline/ymjrky/20181211-00107329/

 

食肉を原 因とする 食中毒の予防について - 郡山市
https://news.yahoo.co.jp/byline/ymjrky/20181211-00107329/

 

ちょっとまって! 肉の生食は危険!
https://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/hoken_eisei/eisei/shokuhin/chudoku/damenamasyoku.files/niku_namasyoku.pdf
(わかりやすいリーフレットのPDFです)