にんにくの底力

##イチおし パワー野菜!にんにくの底力
夏を迎えるこれからの季節が旬の野菜「にんにく」。
スタミナアップや疲労回復効果からパワー野菜の代表として知られています。
実は最近、にんにくのにおいの成分ががん細胞に効くことが分かってきました。
また美肌効果や健康効果も抜群の「にんにく」のさまざまな活用法から、今大ブームの「食べるにんにくラー油」の家庭でもできる絶品レシピに、驚きのにおい対策まで、「にんにく」の総チェック。


#がんが減少
日本大学生物資源科学部 有賀教授の研究室では長年にんにくの有効成分の研究が進められてきました。
最近、にんにくのにおい成分の一つ「ジアリルトリスルフィド」が、大腸がん細胞に強く働き、がんの増殖を抑制し、がん細胞の死滅を引き起こしていることが分かってきました。
また動物実験でも、「ジアリルトリスルフィド」が大腸がんの腫瘍の拡大を抑制する結果が表れました。

■にんにくのにおい成分の研究を進める有賀教授の研究室(生命科学科)
日本大学生物資源科学部
住所:〒252-0880 神奈川県藤沢市亀井野1866 
電話:0466-84-3800(代表)
ホームページ:http://www.brs.nihon-u.ac.jp/


#美肌・健康をゲット
■韓国人のにんにく消費量は日本人20倍
にんにくの本場韓国では、化粧品ににんにくの成分を使うなど美容にも効果があると言われています。
・にんにくには、交感神経を刺激して、アドレナリンやノルアドレナリンの分泌を促進する作用があり、その結果、発汗作用や新陳代謝を促す効果があります。
・血管の拡張作用もあり、血の巡りがよくなる効果もあります。


#にんにく卵黄」
愛媛県のAさん(82)は伝統的な健康食「にんにく卵黄」を手作りしています。
これを飲むまでは病気がちだった体が、今はとても健康だという宮崎さん。
数年前の体力テストでは50代と診断されたお元気な宮崎さんの暮らしぶりとにんにく卵黄の作り方をご紹介いただきました。

にんにく摂取のめやす
昼・・・2~3日に1回 5~10グラム(1かけ~2かけ)
食べ方・・・空腹時はさける(刺激が強く伝わる)、たんぱく質(肉など)と一緒に食べる

【Aさんのにんにく卵黄】
<材料>
・にんにく・・・2キログラム
・卵黄・・・3つ
・ハチミツ・・・大さじ2
・ごま油・・・大さじ4

<作り方>
1.にんにくを3~4かけらほどの大きさにほぐし、お尻の部分を包丁で切り落とす。
2.にんにくは中が柔らかくなるまで、鍋などで蒸す。
3.蒸したにんにくと卵黄、ハチミツをフードプロセッサーに入れ、どろっとするまで混ぜる。
4.フライパンなどに移し、ごま油をかけ、強火で加熱。
5.シュポシュポという音と白い煙がでてきたら、弱火にし、一日中(8時間)かき混ぜる。
6.黒く変色し耳たぶぐらいの柔らかさになったら、梅干し大にちぎっていく。
7.室内で10時間ほど寝かし、今度は手で棒状に伸ばす。
8.棒状に伸ばしたものをさらに7時間乾燥。(包丁で切るのにちょうどいい堅さになるまで)
9.乾燥させたら、5ミリメートルから7ミリメートルの長さに切る。
10.それをさらに10時間乾燥させれば完成。
※飲む目安は1回5粒ずつ1日2~3回だと宮崎さんはおっしゃっています。


#オーマイゴッド!あのにおいが消えた
食べるときの良い風味を残して、食後に残る嫌なにおいをおさえることができる不思議なにんにく。
発明した日本獣医生命科学大学 客員教授の金子憲太郎さんに開発秘話や家庭でもできる食後ににおわないにんにくを作り方を教えてもらいました。
■食後におわないにんにく
<作り方>
1.にんにくの皮をむいて、ひとかけずつにする。
2.消臭したい分のにんにくをボールなどに入れ、水をひたひたになるぐらいにいれる。
3.水とにんにくを合わせた重さの10パーセントの海藻を入れる。
4.冷蔵庫で1日から2日ねかせれば完成。(たまにかき混ぜるとよい)
※海藻は細かく砕いた方が効果が高まるそうです。
※また数種類の海藻をミックスすると効果的だそうです。
※2日以上ねかせると、にんにく自体が水っぽくなるので注意してください。
※人によっては効果が薄い人もいるそうです。また体調によっても消臭効果が違うそうです。

<ポイント>
・海藻は「にんにくと水の重さ」の10分の1
・1日~2日漬けておく

■金子さんのにおわないにんにくは販売もされています

(株)グリーンスタッフ
電話・ファックス:024-951-9635


#知らなきゃ損!「食べるラー油」マル得レシピ
料理研究家の杵島直美さんに、絶品食べるにんにくラー油の作り方を教えてもらいました。
■杵島直美さんの“食べるにんにくラー油”レシピ

<材料 作りやすい分量>
・にんにく・・・1個(正味50グラム)
・たまねぎ・・・2分の1(正味100グラム)


・粉とうがらし(粗びき)・・・大さじ2と2分の1
・粉さんしょう・・・小さじ3分の1


・干し貝柱・・・5グラム
・桜エビ・・・5グラム
・削り節・・・5グラム


・砂糖・・・小さじ1
・みそ・・・小さじ1
・しょうゆ・・・小さじ1
・塩・・・小さじ1
・すりごま(白)・・・大さじ1

・小麦粉・・・大さじ1
・サラダ油・・・200ミリリットル
・ごま油・・・50ミリリットル

<作り方>
●にんにくとたまねぎをかりっと揚げる
1.にんにくは薄皮までむいてからしんをとり、3ミリメートルの厚さに切り、水を張ったボールに入れ、丁寧に洗ってざるにあげ、ペーパータオルで水けを取り除く。

2.フライパンにサラダ油100ミリリットルとにんにくを入れ弱火にかけゆっくり揚げる。
15分ほどたったら時々菜ばしで全体をまぜながら、さらに5分ほど揚げにんにくがきつね色になり、かりっとしたらボールの上に手つきのザルを乗せて油をきる。
にんにくを平皿に移して冷まし、油はとりおく。

3.たまねぎは2ミリメートルの厚さの半月切りにして水に2~3分さらしてからザルにあげ、耐熱性の平皿に並べ500ワットのレンジで3分加熱して冷ます。
ペーパータオルで包み水けを丁寧に押しとってから小麦粉をまんべんなくまぶしつける。

4.フライパンにサラダ油100ミリリットルを熱してたまねぎを入れ、ごく弱火にして12~13分揚げてかりっとしたら、にんにくを揚げた油が入ったボールの上に手つきのザルを乗せて油をきる。
たまねぎは平皿に移して冷まし、油はとり置く。

5.にんにくとたまねぎを粗く刻む。

●干し貝柱と桜エビ、削り節を粉末状にする
1.貝柱は手で細かくほぐす。

2.フードプロセッサーに細かくほぐした貝柱と桜エビ、削り節を入れて20秒まわして粉末状にする。

●合わせ調味料を作る
Cをよく混ぜておく。

●とうがらしを合わせておく
大きめのボールにAを入れてよく混ぜておく。

●油を熱くする
にんにくとたまねぎを揚げた後の油を小鍋に入れ、ごま油を加えて混ぜ合わせてから弱火にかけて熱し、2分ほどして煙が出てきたら火を止める。

●仕上げる
とうがらしを入れたボールに熱い油を注いでよく混ぜて冷ましてから、にんにくとたまねぎと粉末状の干し貝柱などを加えてよく混ぜ、最後に合わせ調味料を加えて混ぜ合わせる。

●保存
瓶詰めにして冷蔵庫で保存(2週間は食感・風味をしっかり楽しめます)


#にんにくオイル
<材料 200ミリリットル分>
・オリーブオイル・・・200ミリリットル
・にんにく・・・1個

<作り方>
1.にんにくを袋に入れ、すりこぎでたたいてヒビを入れてから薄皮としんを取り除く。
2.オリーブオイルとともにフライパンに入れてごくごく弱火にかけ、時々混ぜながら30分ほど煮る。にんにくが色づき、水分が抜けたら火を止め、にんにくを取り除く。
3.オイルをこして、にんにくの中身を取り除いたら完成。
※冷蔵で保存


<きょうの一曲>
If You Go Away - Shirley Bassey
hthttp://www.youtube.com/watch?v=EQf3QKeHQSI&feature=related