夏太り対策

脱・夏太りのために…  麺類・飲料 取りすぎ禁物 運動で基礎代謝アップ


汗だくになる真夏はやせやすいと思いがちだが、そうとも限らない。
夏は脂肪を燃やして熱を作る必要がなく、自然に体が消費するカロリーである基礎代謝が下がる。
加えて「食べやすいから」と食生活が麺類などに偏り、冷えたジュースなどをたくさん飲むと、肥満を招きやすい。
夏太りする人は「夏は太りやすい」と認識し、食生活から見直す必要がある。

栄養バランス悪化 
食事はのどごしがよく、あっさりしたそうめん。
こんな食生活を送っている人がいるかもしれないが、そこには肥満の危険が潜んでいる。
そうめん2束を1人分として食べると、300キロカロリーを超える。
2人前を食べ、おかずを加えると、1食で1000キロカロリーを超えることも。
そうめんの多くは製造過程で油が使われており、「あっさり」のつもりが思わぬ高カロリーになりかねない。

炭水化物である麺類単品だとエネルギーの摂取量だけが増え、ほかの栄養素が不足する。
その結果、太ってしまう。
例えばビタミンB1。
豚肉などに含まれ、糖質をエネルギーに変える働きがある。
これが足りないと代謝が悪くなり、余った糖質が脂肪に変わるという。
麺類だけを食べるとビタミンB1をはじめ、様々な栄養が不足してしまい、炭水化物や脂質、たんぱく質をうまく使い切ることができなくなる。

さらに炭水化物だけを急いでとると、血糖値を下げるインスリン膵臓から過剰に分泌される。
インスリン分泌は血糖を下げるが、必要以上のインスリンは炭水化物を脂肪に変える。

人の基礎代謝は季節で変わる。
体質によるが夏は冬より10%程度少ない。外気温が高い夏は冬のように脂肪を燃焼させエネルギーを作る必要がない。
基礎代謝量が1日で約100キロカロリーは低下するともいわれる。
カロリー過多の食事などで以前より夏太りが増える傾向にある。

また、冷房で涼しい室内と真夏の屋外を何度も行き来すれば体温を調整する自律神経の働きが悪くなり、冷えにつながる。
体の代謝を悪化させて肥満を招く要因にもなるという。
アルコールは高カロリーで、食欲を増進させる。

夏太り解消にはどうすればよいか。
まずは食べすぎはやめ、バランスのよい食事をとるよう心がけよう。
食堂では定食などを注文すれば、バランスを比較的整えやすい。
麺類は野菜や海藻などと一緒に食べる。
ゆっくりかむことも大切だ。
<私的コメント> 外食での定食は一般的に効果カロリーのため注意が必要です。

食べる順序も注意
食べる順序も注意したい。
いきなり炭水化物をとるのではなく、まず野菜などの副菜を食べてから肉や魚に進み、最後にご飯や麺類の主食を食べるとよい。
食物繊維が含まれる野菜を最初に食べておくと、血糖値の急激な上昇やインスリンの過剰な分泌が減らせるという。
朝食には牛乳がおすすめ。
ビタミンB1や脂質の代謝などを促すビタミンB2が含まれる。
<私的コメント>当院へ通院中の方で食べる順序を工夫しただけで体重が100kgから1割減った例がありました。勿論摂取カロリーには変化がありません。

水分摂取でも気をつけるポイントがある。
熱中症を防ぐにはこまめに水分をとることが重要だが、糖分が多いスポーツ飲料などの飲みすぎは肥満につながる。
甘い飲料は冷やすとあまり甘みを感じなくなり、多く飲んでしまうという。
<私的コメント>炭酸飲料水には驚くほどの糖分が含まれている場合があります。

冷たい飲料を一気に飲むと胃壁の血管が冷える。
すると代謝が低下して全身の余分な脂肪を燃焼しづらくなる。
胃袋が冷えると自律神経の働きが乱れて血液の流れが悪化する。

基礎代謝を上げるには筋肉量を増やすことが大切。
そのためには運動するとよい。
朝のウオーキングや水泳など適度な運動で筋肉をつける。
運動する習慣を身につけておけば、暑さに強くなる。
こういった健康づくりには規則正しい生活を送るのも必要で早寝早起きを心がけよう。
夏太り対策は夏バテへの対処にもつながるのだ。


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<参考>
日経新聞・朝刊 2013.8.19

・健康的な食習慣などを学ぶには  厚生労働省「e-ヘルスネット」
 http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp