「朝型肩こり」の予防法

首回りの背側を保温 冬に悪化、「朝型肩こり」の予防法

朝起きたら、首から肩にかけてパンパン。
眠っている間に肩がこってしまう「朝型肩こり」に悩んでいる人が多い。
冷え込む季節は、特に症状が悪化しやすい。

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人間の首と肩の周辺の筋肉は、重い頭と腕を支えるために緊張している。
緊張が続くと筋肉が疲労して首や肩の筋肉が硬くなり、肩がこる。
厚生労働省の調べでは、病気やけがの自覚症状で女性の1位、男性の2位にランクインした。
 
肩こりを悪化させるのが血行不良。
血液の循環が悪くなると筋肉に十分な酸素や栄養が行き渡らず疲労がたまってしまい、ますます筋肉が硬くなってしまう。
血行不良は身体を冷やすことや、硬くなった筋肉が血管を圧迫することで起きる。
 
冷え込む季節は特に『朝型肩こり』に注意したい。

朝型肩こりを起こす人によくあるパターンはこうだ。
冬になると気温が下がるが、眠る時は室内の乾燥を防ぐため暖房器具を切る人が多い。
最初は布団をあごの辺りまでかけていても、寝返りをしたり寝相が悪かったりするといつの間にか首や肩が布団から出ている。
首から肩にかけての血行が悪くなり、朝起きるとひどい肩こりになっている・・・。
 
日中のパソコン作業などで肩がこっても、睡眠中はリラックスして疲れがとれるはずだ。
朝起きて肩こりがひどい時は、寝ている間に首から肩を冷やしていないかチェックしよう。
睡眠の質も大切。
リラックスする時の副交感神経が働かず、緊張している時の交感神経が睡眠中も働いていると朝型肩こりの原因になる。

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対策はまず首や肩を冷やさないことだ。
タオルなど薄手の生地を息苦しくならない程度に首にゆるく巻くか、肩にかける。
首や肩の中でも、頭を支える筋肉がある背面を冷やさないようにするのがポイントだ。
電子レンジで温めて使える首・肩用の湯たんぽなど保温グッズも市販されている。
 
質の良い睡眠をとることも大切だ。
ぬるめの風呂にゆっくりつかることや肌触りのいい寝具で眠ることは快眠につながる。
逆に寝る直前にコンビニに行って明るい光を浴びることや、激しい運動をすることは交感神経を刺激するので避ける。
枕には頭だけを載せるのではなく、肩口の辺りまで深く載せ、無理な体勢をとらない。
 
肩こりがひどい場合は、ばんそうこうに磁石をつけた磁気治療器や磁気ネックレスを併用するのも手だ。

<関連サイト>
「眠りのレシピ」
http://www.nishikawasangyo.co.jp/sleep/
(正しい枕のあて方など快眠のコツを紹介)

「貼り方レシピ」
http://www.elekiban.com/recipe/
(首や肩など部位ごとの磁気治療器の貼り方を指南)

 
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参考
朝日新聞・朝刊 2016.1.9


<私的コメント>
エアコンや冷たい飲み物や食べ物、入浴をせずにシャワーで済ませることなど、夏は冬よりも体を冷やす要素がたくさんある。
しかも、外気温と室温の差は冬よりも大きく、台風が来ることによる気圧差も見逃せない。(まさに今の季節)
また、冷えを感じないことも多く、この点で冬よりも厄介だといえる。
冬にはお腹をこわしたり、しもやけになったりする人が現れるが、どちらかといえば、普段から体が弱く、もともと冷え症の人に症状が出てくる。
東洋医学でいうところの虚証の人)

外から冷やさないようにするには、首のうしろ、お腹、足首に気をつけたい。
中から冷やさないためには、体を冷やすものを飲んだり食べたりしないようにしよう。

運動は体温を作り出す下半身の大きな筋肉を鍛えます。
スクワットやウォーキング、階段の上り下りがいい。
有酸素運動は心臓や血管を強くし、骨粗鬆症ロコモティブシンドロームの予防にもなる。
1回で30分、週に4回以上が理想だ。

靴下を履いて寝る人もいるが、指の股に汗をかき、それが蒸発すると気化熱で足先を冷やしてしまう。
履くなら五本指の靴下がいい。

過緊張型の冷えが増えてきた。
忙しさやストレスなどから過緊張状態になると、自律神経の交感神経が優位になり、血行が悪くなる。
それが体が冷える原因となる。
手足など部分的に汗をかき、イライラや不眠、パニック、うつなどが出やすくなる。
几帳面な性格の人に多く、こういったタイプの人はリラックスが下手だ。
入浴するときも、温度が熱すぎると交換感神経優位になりますから、温度を低くしたり、半身浴をしたりするといいでしょう。